ノーベル賞をもらえなかった北里柴三郎「ビーバップ!ハイヒール」

2010.10.09 Saturday 02:59
くっくり


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 北里柴三郎は「近代医学の父」として世界的には非常に評価されているが、日本では逆にあまり知られていないかもしれない。

 北里柴三郎は予防接種の科学的根拠をはっきり示したことで、その後、多くの伝染病の予防接種が開発された。

 彼の世界的な大発見とは?
 なぜ「近代医学の父」とまで言われるのか?

 人類を菌やウイルスから守る予防接種。
 感染症の予防策として世界中で取り入れられている。

 その原理を発見したのは何と日本人。
 北里柴三郎(1853-1931)。
 彼の偉大な功績をご存知だろうか。

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 1885年、研究者としてドイツへ留学することになった北里。
 そこで細菌学の父と呼ばれるロベルト・コッホ(1843-1910)の教えを乞うことに。

 彼が取り組んだのは、当時大流行していた破傷風の研究だった。

 破傷風とは、傷口から侵入した菌が体内から毒素を出し、中枢神経を冒す。すると全身の筋肉が痙攣し、硬直。ヨーロッパで年間数万人が命を落としていた。
 治療法はなく、菌の正体も分かっていなかった。

 そんな破傷風の研究を始めた北里に……。

 「役に立たない日本人が何しに来てるんだ」
 「この前まで鎖国していた国の人間に、破傷風の研究なんてできる訳がない」

 周囲は余りにも冷ややかな対応だった。
 それを如実に表す写真が残されている。

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 同じ研究所で働く仲間たちとの集合写真。その中で北里は、明らかに除け者扱い。

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 これぐらいのことで、彼の強い志はびくともしなかった。

 「何と言われようと、世界中の人を救う事が医師の務めだ」

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