2006.07.01 Saturday 02:10
くっくり
今回の金英男さんの家族との再会や会見は、DNA鑑定による日韓の出方を逆手に取る形で北朝鮮ペースで進められた。北朝鮮が攻勢に転ずる気配を見せたことには注意を払う必要がある。
「28年ぶりの涙の再会」は北朝鮮の「同胞愛と人道主義」の措置として韓国に報じられることを狙ったものだ。離散家族の再会事業としての位置づけだ。北朝鮮は映像として送られる金英男さんやその家族の言動を事細かに振り付けたに違いない。
今後の金英男さんと崔桂月さんの交流はどうなるのか。他の韓国人拉致被害者と家族との再会の問題も残る。韓国ではこれからこうした問題が問われることになる。
北朝鮮は日本人の拉致問題について「解決済み」との立場を繰り返すだけでなく、誠意ある対応をとるべきだ。
日韓がさらに連携を強め、拉致問題により強い姿勢で臨むよう政府に求めたい。
毎日新聞 2006年6月30日 東京朝刊
韓国から北朝鮮に連れ去られた金英男さん(44)が、28年ぶりに母親(79)と対面した。抱き合い、涙にくれる年老いた母。生きて再び互いの肌のぬくもりを確かめ合った母子の、感激の映像が送られてきた。
残念なのは、これが拉致という非道な犯罪に何の解決ももたらさないことだ。
英男さんは、29年前に新潟から拉致された横田めぐみさんの夫だったとされる人だ。きのう、北朝鮮側が設定した記者会見でこれまでの経緯を語った。
――自分は拉致されたのではない。海水浴の際に海に流され、北の船に助けられて偶然に北へ来た。
北朝鮮は韓国人拉致をいっさい認めていない。だからそう言わざるを得ないのだろう。北朝鮮の国内で、当局の監視のもとでの言葉だ。英男さんに自由な発言を期待することに無理がある。
英男さんは2年前、平壌でキム・チョルジュンの名で日本政府の代表団と会った人物に間違いないようだ。彼は「めぐみの遺骨だ」と言って骨つぼを渡した。
しかし、日本政府はDNA鑑定で遺骨は偽物という結論を出した。
「めぐみは病状が回復せず、結局、自殺することになった」。英男さんは会見で北朝鮮の従来の主張そのままに語り、日本の対応を厳しく批判した。
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