2006.07.01 Saturday 02:10
くっくり
横田めぐみさんの元夫で韓国人拉致被害者の金英男さんは北朝鮮の金剛山で母親らと28年ぶりに再会した後、韓国メディアと会見した。予想されたことではあるが、内容はこれまでの北の一方的な主張を一歩も出ていなかった。
金さんは「海で北朝鮮の船に救助され、北に渡った」と拉致を否定し、めぐみさんについては「1994年4月13日に病院で自殺した」と述べた。
北は当初、「めぐみさんは93年3月に死亡した」と日本側に説明したが、その時期にめぐみさんが生存していたことが分かると、一昨年11月の日朝実務者協議で、めぐみさんの死亡時期をこの年月日に訂正してきた。全く信用できない日付である。
金さんは、めぐみさんのものとして出した遺骨が日本の鑑定で偽物と判明したことについて「私とめぐみに対する侮辱だ」と批判した。金さんは「北朝鮮の特殊部門で活動している」とも言っており、これ以上、手がかりになる発言を期待するのは難しい。
この会見に日本側のメディアは入れず、北は事前に韓国取材団に質問事項を出させた。金さん親子の対面も含めて、すべてが北の筋書き通りに運ばれた再会劇とみるべきだろう。
金さん親子の再会は、南北離散家族再会事業の一環として行われた。離散家族は朝鮮半島が38度線で南北に分断されたことによって生じた悲劇だが、拉致事件は北の国家犯罪である。金さんは本来、北が韓国に帰国させるべき被害者だ。韓国は改めて拉致被害者の帰国を北に要求するのが筋である。
日本は今後も、北に傾斜しがちな韓国政府を説得しながら、同じ拉致被害国として連携を強める必要がある。
日米首脳会談に先立つ日加首脳会談で、北の核、ミサイル、拉致問題で協力して解決を目指すことで一致した。日露外相会談でも、北のミサイルや拉致問題を主要8カ国で話し合うことが必要との考えで一致した。日本は7月の主要国首脳会議で、拉致問題を主要議題に取り上げる予定だ。
安易に北の演出に乗せられず、拉致問題を繰り返し国際世論に訴えることに加え、経済制裁をカードに、北がめぐみさんらすべての拉致被害者を帰国させざるを得ない状況をつくり出すような外交戦略が必要である。
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