外国人から見た日本と日本人(18)

2010.06.14 Monday 19:16
くっくり


■盧千恵(ロー・チェンフイ)=台湾人。1936年(昭和11年)日本統治下の台湾に生まれる。高卒後の1955年(昭和30年)に来日し、56年、国際基督教大学入学。61年(昭和36年)、早稲田大学留学中の許世楷氏(2004年から08年まで台北経済文化代表処の駐日代表)と結婚。夫とともに台湾独立、民主化運動にかかわりパスポートを没収される。92年、国民党政権のブラックリスト解除で一時帰台、翌年帰台。2004年、代表夫人として再来日。児童文学者でもあり「台湾歴史童話」など著書多数。
「正論」2009年9月号 金美齢×盧千恵【台湾人にとっての「昭和」】より

 私の夫の許世階は駐日大使のとき、日本の学校の台湾への修学旅行の誘致に努めていましたが、常々こう言っていました。

 「台湾は、日本人が日本自身を発見できる国です。自分たちの祖先の偉業や歴史を見ることができるごく身近な隣国なのです」と。

 私もまったく同感です。台湾の中に日本人が忘れるべきではない歴史の遺産が息づいているのです。

■蔡焜燦(サイ・コンサン)=台湾人。1927年(昭和2年)日本統治下の台湾・台中州清水に生まれる。1942年(昭和17年)に台湾人にも志願兵制度が適用され、志願者が殺到する中、1945年(昭和20年)に少年航空兵として陸軍航空学校に入学。敗戦後、台湾で体育教師、後に実業家に転身。半導体デザイン会社「偉詮電子股分有限公司」会長など歴任。「親日家」を超える「愛日家」と自称し、老台北(ラオ・タイペイ)の愛称で親しまれている。
「正論」2010年1月号 金美齢【独占手記 滞日50年、「二つの祖国」のはざまで 私はなぜ日本国民となったか】より
蔡焜燦氏の言葉

 (台湾人と中国人の決定的な差異は)「公」という観念の有無だ、と思う。

 日本の教育は、台湾人に他の近代国家と伍して恥じない最高水準の道徳を身につけさせてくれた。日本統治時代の道徳教育こそが、台湾人と中国人を精神的に分離させたのである。

 日本統治時代、「公」という観念は徹底的に教え込まれた。それは秩序ある法治社会を築き上げるためには必要不可欠だった。

■オリヴィエ・ジェルマントマ=フランス人。作家、フランス国営文化放送プロデューサー。紫式部から三島由紀夫まで多くの優れた日本文化紹介番組を送り出した。フランスを代表する知識人とされる。

[7] << [9] >>
comments (19)
trackbacks (0)


<< 初めからゴタゴタ続きの菅政権
「アンカー」朝鮮半島と中東が史上初の同時危機!?(付:国会閉会) >>
[0] [top]


[Serene Bach 2.04R]