【紀元節】外国人から見た日本と日本人(17)

2010.02.13 Saturday 01:19
くっくり



 第二次大戦の荒廃を経た後の今日、神道は少なくとも未だかつてなかったほどの生き生きしたものになった。そしてそれは、日本民族全体の熱情をかり立て続けるであろう。
 そもそも極東の国日本は、諸教混淆の国である。それは、神道自体が寛容な性質を持っていて、いかなる神も排斥しなかったからである。

 日本では神道に並んで、何世紀も前から別の宗教が、多かれ少なかれ繁栄している。若干のものは儒教のように昔から深く影響を及ぼし、キリスト教は一時期厚遇を受けたが、次第に消えていった。仏教はすぐには問題にならなかったが、やがて採用され、一時期国教にさえなった。
 西暦五百年から五百五十年にかけて、仏教は「大乗」の形で、中国や朝鮮を通して到来した。直ちにその成功があり、数世紀にわたって厚遇された。そのため神道は長い間霞んだ存在であった。しかしこの二つの宗教が共存を実現し、今日では(共存は)完璧なものである。

■モルデカイ・モーゼ=1907年(明治40年)、ウクライナのオデッサ生まれ。父親はロシア革命で指導的役割を果たした。レーニン没後、ソ連におけるユダヤ権力の将来に見切りをつけた父親と共にワイマール体制下のドイツへ亡命。ベルリン大学で政治学、哲学を専攻後、国際連盟労働局で極東問題を担当。独ソ不可侵条約が結ばれるや、いち早くその本質がユダヤ勢力の抑圧にあることを看破し、ハルビンを経て上海に亡命。「サッスーン財閥」の顧問となり、日本の国体、神道、軍事力の研究に従事。1941年(昭和16年)米国へ亡命、ルーズベルトのブレーントラストとして活躍、1943年(昭和18年)頃から対日戦後処理の立案にも参画した。戦後十数回来日。
「あるユダヤ人の懺悔 日本人に謝りたい」(1979年発行)より

 日本民族のもつ最大の財産は天皇制である。これは全く世界に類例のない偉大なものであり、人類の理想とするものである。
 かつてユダヤ人の大思想家でフランス革命に大きな思想的影響を与えたジャン・ジャック・ルソーは、かの有名な『社会契約論』で次の如きことを言っている。

 「人もし随意に祖国を選べというなら、君主と人民の間に利害関係の対立のない国を選ぶ。自分は君民共治を理想とするが、そのようなものが地上に存在するはずもないだろう。したがって自分は止むを得ず民主主義を選ぶのである」

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