秋の万葉集と兵隊さんの思い
2009.10.11 Sunday 01:26
くっくり
備考:「私」は織女(しょくじょ: おりひめ)、そして「あなた」は牽牛(けんぎゅう: ひこぼし)です。山上憶良の七夕の歌のひとつです。天平二年(730年)七月八日夜に、大宰帥(だざいのそち)である大伴旅人(おおとものたびと)の邸宅で詠まれました。
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あしひきの山辺に居りて秋風の日に異に吹けば妹をしぞ思ふ
(第8巻・1632)
作者:大伴家持(おおとものやかもち)
よみ:あしひきの、山辺(やまへ)に居(を)りて、秋風(あきかぜ)の、日に異(け)に吹けば、妹(いも)をしぞ思ふ
意味:山辺にいて、秋風が日が経つにつれて一段と吹いてくると、あなたのことを想います。
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恋ひつつも稲葉かき別け家居れば乏しくもあらず秋の夕風
(第10巻・2230)
作者:不明
よみ:恋ひつつも、稲葉(いなば)かき別け、家居(を)れば、乏しくもあらず、秋の夕風(ゆふかぜ)
意味:(家のことを)恋い慕いながら、稲葉をかき分けて小屋に居ると、秋の夕風が強く吹いています。
備考:当時は、稲刈りの時期には自宅から離れて、田の近くに小屋を建てて住んだそうです。
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万葉集の秋の歌には「秋風」という季語がよく出てくるようです。
秋の心地よい風を感じた時、「あ、当時の人も私と同じような風を味わったのかなぁ…」なんてふと思ったりして。
こういう感覚、一種のタイムスリップだと私は思ってます(^_^;
白状しちゃうと、万葉集って最近まであまり興味を持ってなかったんです。
それが今ではNHK教育の「日めくり万葉集」を欠かさず観ています。
きっかけは、拙ブログにいただいたプリティ☆フラーヴィオさんのコメントでした。「日めくり万葉集」からアレックス・カーさんの出演の回を起こして下さったのです。
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