秋の万葉集と兵隊さんの思い

2009.10.11 Sunday 01:26
くっくり


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秋立ちて幾日もあらねばこの寝ぬる朝明の風は手本寒しも
(第8巻・1555)

作者:安貴王(あきのおほきみ)

よみ:秋(あき)立(た)ちて、幾日(いくか)もあらねば、この寝(ね)ぬる、朝明(あさけ)の風(かぜ)は、手本(たもと)寒(さむ)しも

意味:秋になって何日もたっていないのに、この寝ての朝の風は手元に寒く感じられます。

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我が宿の萩の末長し秋風の吹きなむ時に咲かむと思ひて
(第10巻・2109)

作者:不明

よみ:我が宿(やど)の、萩の末(うれ)長し、秋風の、吹きなむ時に、咲かむと思ひて

意味:我が家の庭の萩の枝先が長い。秋風が吹く時に咲こうと思って。

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秋の田の穂向きの寄れる片寄りに我れは物思ふつれなきものを
(第10巻・2247)

作者:不明

よみ:秋(あき)の田(た)の、穂(ほ)向(む)きの寄(よ)れる、片寄(かたよ)りに、我(わ)れは物(もの)思(も)ふ、つれなきものを

意味:秋の田の稲の穂が実って垂れているように、私はあなたのことだけを想っています。あなたは知らないふりをしているけれど。

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庭草に村雨降りてこほろぎの鳴く声聞けば秋づきにけり
(第10巻・2160)

作者:不明

よみ:庭草(にはくさ)に、村雨(むらさめ)降(ふ)りて、こほろぎの、鳴(な)く声(こゑ)聞(き)けば、秋(あき)づきにけり

意味:庭の草に村雨が降って、こほろぎの鳴く声を聞くと、秋の訪れを感じます。

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