2006.06.09 Friday 01:55
くっくり
経済同友会が首相の靖国神社参拝自粛や、全戦争犠牲者に対する無宗教の追悼碑建立を求めた「今後の日中関係への提言」(5月9日公表)を採択した4月21日の幹事会の全容が7日、複数の出席者の証言などで明らかになった。異例の多数決による提言は、靖国問題を盛り込むかどうかを問う形で行われ、北城恪太郎代表幹事(日本IBM会長)は、提言が9月の自民党総裁選を念頭に置いていることを示唆した。総裁選と絡んで波紋を呼んだ提言採択の舞台裏を探った。
出席者の証言によると、東京・丸の内の日本工業倶楽部で昼前から始まった幹事会は、昼食をはさんで、決算報告など事務処理を淡々と進めた。提言が議題となったのは終了予定30分前の午後1時半ごろ。提言案の説明後、賛成、反対両派の激しい応酬が始まった。
「日中関係は小泉(純一郎)首相ではもうダメだ。9月以降の新首相に期待したい」。参拝自粛などを求めた提言に賛成する1人は小泉政権を強く批判。「靖国神社は宗教性がある点が問題だ」と無宗教追悼碑建立に理解を示す声も出た。反対派は「靖国問題で首相が戦っているのに中国につけ込まれるだけだ」などと反論した。
議論が平行線をたどる中、提言案をまとめた中国委員会の勝俣宣夫委員長(丸紅社長)は、靖国神社に合祀(ごうし)された「A級戦犯」を裁いた東京裁判の妥当性の問題にはあえて触れなかったことなどを説明し、北城氏に最終判断をあおいだ。
「できればこのままで出したい。靖国問題に触れずに出すかは、みなさんの意見で決めたい」。北城氏はそう語り、挙手で賛否を問うた。結果は賛成多数で了承。反対派が「首相の退陣間際に提言を出すべきではない。退陣後にしたらどうか」と食い下がると、北城氏は総裁選を意識するかのように切り返した。
「提言には『小泉』と書いているのでなく、後継首相の問題も含めて書いてある。そこをご理解いただきたい」
しかし、北城氏は5月23日の会見で「時機を見計らって、ということはない」と総裁選との関連性を否定、新年度への移行時期に合わせた通常の提言だとしている。
出席者の一人は「靖国参拝をしない候補を後押しする効果を狙ったといわれても仕方ない」とみる。提言に唐突感を抱く幹事もおり、大浦溥氏(アドバンテスト相談役)は「歴史の検証が不十分なままで、最初から結論ありきの提言だったのでは」と語る。
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