2009.07.19 Sunday 03:05
くっくり
中国人にとっての歴史、歴史描写に対するスタンスについての林思雲氏からの重要な指摘があります。それは中国人にとって歴史を書くというのは、本当のことなど書かなくていい、自分たちの体面を保つためには、嘘をついていい、それが愛国の証しなのだということを日本人はもっとわかっていたほうがいいということです。
(中略)中国人は古くから儒教道徳のなかに——日本の儒学ですけど——忠とか義とか礼智信に加えて、避忌という都合の悪いことを隠す徳目があるわけです。自分の都合の悪いことを自分のために隠すのではなくて、国家社会の安定のために、偉い人のやった都合の悪いことを隠すのは善だという考えです。
なぜ善になるか。君子は道徳性の高い人で、小人は物欲ばかりのダメな人です。中国は人治の社会ですから君子が上に立って政治を行うと社会は安定するが、小人がやると世は乱れる。乱世と治世ですね。君子もスーパーマンじゃありませんから、間違いは起こす。それをあげつらうと安定が崩れる、だから偉い人が何かやっても隠す、それはいいことなんだというわけです。
やがてその支配者と国家が一体化しまして、国の不名誉なことは隠していいという考えになる。子供の時からそう教えられるのです。だから、本当のことは言わないし、都合の悪いことは全部隠すわけです。
これがいったん敵に対すると激しく悪口を言うわけです。一方では隠す、一方では徹底的に悪口を言う。それは表裏一体の心理がもたらす独特の現象です。
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