2009.05.02 Saturday 01:33
くっくり
さて、世論について『新聞研究』(日本新聞協会)2005年7月号は、「今、調査の現場で」を大特集していた。とくに、巻頭論文、峰久和哲(朝日新聞東京本社世論調査部長)「世論調査が直面する大きな壁—本当の<民意>を映し出しているか」は、調査責任者が自ら執筆した大変勇気のある力作である。劣化する世論調査の現場を鋭く分析し、自社の「誘導的質問」も事例として引きながら、世論のポリティックスを鋭く批判している。
〈中略〉「悪しき誘導」例として2002年7月22日付『朝日新聞』朝刊に掲載された「住民基本台帳ネットワーク」に関する世論調査が紹介されている(13-14頁)。
〈中略〉これは極端な事例だが、他の新聞でも似たような質問は珍しくはない。ただ、ここでは著者の内在的な批判が唯一の救いだろうか。
「当時、政治部の取材現場にいた私は、個人的には住基ネットの導入には賛成できなかった。しかしここまで誘導して住基ネット導入反対の世論を「作り上げる」のは、明らかに行き過ぎであり、二度とこのような調査をしないことが私の務めだと思っている。」(14頁)
この峰久論文は、世論調査を考える最良のメディア・リテラシー教材というべきだろう。
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