追悼 上坂冬子さん

2009.04.21 Tuesday 00:05
くっくり



2005年5月号【ゴネ得を許すな】
 相手のあることだから、ニッチもサッチもいかないところに追い込まれたのはすべて日本の手落ちだとはいわないけれど、ロシアといい北朝鮮といい、言いたい放題いわせ過ぎていやしないか。

 私にはスターリンに始まるロシアのトップと、金正日という異常な指導者のゴネ得方式に、日本は殆ど無抵抗に振り回されているかの如く見える。

 三月二十六日から、自民党の全国代表が根室に集って、北方領土に関する勉強会を開くと聞いた。公明党や民主党も計画中とか。この原稿が活字になるころには、正当なかたちで勉強の成果があらわれるのを期待したい。

 勉強会もいいけれど、北方領土問題の筋書きはあっけないほど単純で、六十年前、日本が短波放送で全世界に向かって降伏を宣言し、これを聞いて各国が攻撃を止めたのに、スターリンだけが日本の降伏を無視して四島を占領して以来六十年間居すわって動かない。

 この無法な状況を解決するには論理よりも迫力しかないだろう。日本にはそれが欠けている。それが欠けているからこそ、四島が駄目なら二島でどうだと叩き売りの論理が横行するのだ。

 年末から年始にかけて屋久島に行ってきた。印象に残ったことが二つある。一つは島の小学校の校門前に、一対の立派な門松がたっていたことである。ああ、かつて日本では年の始めをこうして一斉に祝ったものだと感動した。もう一つ印象的だったのは、その小学校の前に「きまりはキチンと守りましょう」と書いた貼り紙があったことである。世界遺産としての自然を誇る地として、人間社会の基本にかかわる単純明快な教えが貼り出されていたことに、私は懐かしさと同時に虚を突かれたような緊張を感じた。

 そう、外交の基本はきまりをキチンと守らせることにある。ゴネ得を許さぬことであろう。相手が悪すぎるからというのは理由にならない。悪いヤツには悪いヤツ向けの手荒な対応をとらずして、何が外交か。

 

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