ある老兵士の孤独と嘘(細切れぼやきも)

2009.04.14 Tuesday 01:40
くっくり



 吉本隆明氏の「転向論」だったか、人は国家権力などの暴力や弾圧で心を変えるのではない、世界=大衆からの「孤立」が人間を変えるのだと指摘した文章が記憶に残っている。

〈中略〉世界からの「孤立」が人と思想を変え、ある時は自殺までも生む…。Aさんを見ていると、その「偽証言」が戦後社会からの孤立感から来ているように思われた。だからこそ、戦後、遺骨収集を始めたのだろう。戦後の日本社会には軍隊と軍人は悪であるとの共通認識が蔓延しており、生き残った一部の軍人達は、その「孤立」を脱しようと、日本国民の多くがそうだったように、過去を否定し、自らが「戦争被害者」となり、軍隊時代を告発する「反戦平和の徒」として「転向」したのである。日本のマスメディア自身が、まさにその「転向」組織そのものであり、「朝まで生テレビ」はその代表である。Aさんの「偽証」は、戦後日本社会との折り合いをつけ、「孤立」を脱するための「証言」だったのである。

 私はこれを読んで、やりきれない気持ちになりました。
 ああ、「偽証言」というものはこうやって作られていくのだな、と。

 そして、金学順さんという韓国人のおばあさんのことを思い出しました。
 金学順さんは、日本政府を訴えた慰安婦訴訟の原告第一号です。

 実は金学順さんは率直な人で、訴状には「キーセンに四十円で売られた」と書いていました。

 が、西岡力氏にそのことを指摘された後は、「キーセンに売られて中国に連れて行かれたのだけど、業者の人と北京の食堂でご飯を食べていたら日本の軍人が来て連行された」と証言を変更しました。

 慰安婦訴訟を仕切っていた高木健一弁護士は、金学順さんが「身売り」だったことを秦郁彦氏(後に済州島を取材、吉田清治の主張した「慰安婦強制連行」の嘘を暴いた)に指摘されると、「あれは玉が悪かった」「今、次のいいのを準備している」と言ったそうです。

 また、日本のテレビ局が何度も金学順さんにインタビューした時に、日本語のわかる女性コーディネーターが「おばあちゃん、なんで出てきたの?」と聞いたら、金学順さんはこう答えたそうです。

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