外国人から見た日本と日本人(9)

2009.01.31 Saturday 00:31
くっくり


 
■ハインリッヒ・シュリーマン=ドイツ人。考古学者。19世紀半ば世界各地を旅する途中、当時清朝だった中国と幕末の日本を訪れた。訪日は1865年(慶応元年)。その後、ギリシャ神話に出てくる伝説の都市トロイアが実在することを発掘によって証明した。
「シュリーマン旅行記 清国・日本」より
 上海から横浜に向かう船上での記述

 快適な旅のあと、われわれは六月一日朝六時、日本で最初の、小さな岩ばかりの島が見える地点に到達した。私は心躍る思いでこの島に挨拶した。これまで方々の国でいろいろな旅行者に出会ったが、彼らはみな感激しきった面持ちで日本について語ってくれた。私はかねてから、この国を訪れたいという思いに身を焦がしていたのである。

■ハインリッヒ・シュリーマン=ドイツ人。考古学者。19世紀半ば世界各地を旅する途中、当時清朝だった中国と幕末の日本を訪れた。訪日は1865年(慶応元年)。その後、ギリシャ神話に出てくる伝説の都市トロイアが実在することを発掘によって証明した。
「シュリーマン旅行記 清国・日本」より
 八王子・宝顕寺を訪れた際の記述

 われわれは高名な宝顕寺で休憩した。寺は、針葉樹、椿、シュロなどの美しい木立ちに囲まれている。

 寺は木造で、屋根は茅(かや)で一メートルの厚さに葺(ふ)かれ、田舎にある日本の寺がそうであるように、屋根の棟にそって百合の花*1が植えられている。境内に足を踏み入れるや、私はそこに漲(みなぎ)るこのうえない秩序と清潔さに心を打たれた。大理石をふんだんに使い、ごてごてと飾りたてた中国の寺は、きわめて不潔で、しかも頽廃(たいはい)的だったから、嫌悪感しか感じなかったものだが、日本の寺々は、鄙(ひな)びたといってもいいほど簡素な風情ではあるが、秩序が息づき、ねんごろな手入れの跡も窺(うかが)われ、聖域を訪れるたびに私は大きな歓びをおぼえた。

〈中略〉どの窓も清潔で、桟には埃ひとつない。障子は裂け目のない白紙がしわ一つなく張られている。僧侶たちはといえば、老僧も小坊主も親切さとこのうえない清潔さがきわだっていて、無礼、尊大、下劣で汚らしいシナの坊主たちとは好対照をなしている。

*1 [訳注]百合の花はイチハツだと思われる。百合は乾燥に堪えない。イチハツはアヤメ科の多年草で、火災を防ぐということで藁葺屋根の上に植えられた。


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