「アンカー」金融危機と消費税発言のつながりとは?

2008.10.30 Thursday 02:31
くっくり



山本浩之
「そうですね、ええ」

青山繁晴
「日本もそれをやってたわけですよ。で、それが全然効果がなかった。はっきり言うと、不良債権を買い取ったお金って無駄になったわけですよ。で、どうしてそういう無駄が生じたかというとですね、僕、当時これはたとえば財務省の人であったり、銀行に人に会って、みんなが不良債権をほんとは隠してですね、そのお役人の方も自分の天下り先が心配だから追及せずにですね、不良債権の額が本当よりもぎゅーっと小さくしか出てなかったから、いやいや、それ買い取るだけで大丈夫でしょうと買い取ったら、ところが本当はとんでもなく巨額の額であって、そんなもんじゃ間に合わないってことようやく気がついてきて、5年後の1998年にやっと公的資金の投入をしたわけですよ。で、それじゃあ日本経済はよくなったのかというと違うんです。これはね、テレビを見てる中小企業の経営者の方がいちばんご存知ですよ。そうじゃなくて、それでよくなったんじゃなくて、本当はこうです」

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村西利恵
「日本経済を救ったのは、民間企業のリストラとアメリカ・中国の好景気」

青山繁晴
「はい。公的資金を投入してもなお、銀行は貸し渋りがかなり続いていた。ね。これテレビ見てる人はほんとに実感持ってらっしゃると思うんですよ。それにも耐えて企業を守るために、会社を守るために、社長さんたちも従業員もみんな血を流して、リストラってこの言葉嫌いなんですけど、本当はたとえば首切りだったりするわけじゃないですか」

山本浩之
「そうですねー」

青山繁晴
「そうでしょう?そのものすごい現実を乗り越えて何とか堪え忍んできたところへ、たまたまアメリカ、中国の景気がものすごく良くなって輸出がどっと賑わったから、実は日本は危機を脱出したんで、もう1回言いますが、これを日本国政府の成功体験と言えるのかというのはね、まず僕らは自分の足下、その、特に総理以下、それから財務省の官僚も足下をちゃんともう1回見てですね、そんないい加減なこと言わないっていうのが第一なんですね。で、その上でですね、今の世界の危機を考えると何が問題かというと、かつての日本と同じなんですよ。何が問題かっていうのはですね、これ金融危機っていうのはほんとは金融不安なんですよ。不安。どうして不安かというと、世界の不良債権全体の額がさっぱり誰にもわからないということであって、これはたとえばサブプライムローンっていうものがもう細切れにして、ありとあらゆる金融商品に入ってしまってるから、いろんな体の中に金属片で入ってるようなもので、それ誰も見つけ出せないから、技術的に全体がいくらかわからないっていうことが大きく問題になってるわけですよ。それからほんとはサブプライムローン以外にいわゆる金融派生商品っていうの、たくさんあるわけですね。もう話難しいからそのへん省略しますけど、まだ出てない未知のリスクもあるわけですね。で、それでも全部わからなくてもある程度どういう額かわかった上でないと、当然日本含めて誰がどう分担するかは本来決められないはずですね」

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