アフガン日本人拉致殺害で感じたこと(細切れぼやきも)
2008.08.30 Saturday 02:50
くっくり
中村医師のようにたとえ専門家であっても、たとえ現地での活動歴が長くても、逆に「中にいると見えない部分」がある。本当にそうだと思います。今回の事件に限ったことでなく、私たちの日常にもよくあることですから。
が、今回は非日常、戦場に近い場所での事件ですから深刻です。やはりペシャワール会自体の認識の甘さ、要するに「民間人が丸腰で人道支援」という根幹の部分から間違ってたのではないかと、私なんかには思えてしまうのです。
日本式、いやサヨク式の価値観が会全体に染み付いてしまっていて、「話せば分かる」とか、「政治的意図はなく善意でやってるだけ、しかも丸腰の民間人、そんな自分たちを攻撃してくるわけがない」とか、「憲法9条の思想は世界にも通用するはず」とか、いわゆるお花畑発想でいた。そんなものが一切通用しない場所にいるにも関わらず――。
というところに、一番の問題があったのではないかと思えるのです。
殺害された伊藤さんがそういう考え方の人だったのかどうかは知りませんが、少なくとも彼の「上司」である中村哲医師はそういう思想の持ち主のようです。
マガジン9条に掲載されている中村哲医師のインタビューを読めば、それは一目瞭然です。
僕は憲法9条なんて、特に意識したことはなかった。でもね、向こうに行って、9条がバックボーンとして僕らの活動を支えていてくれる、これが我々を守ってきてくれたんだな、という実感がありますよ。体で感じた想いですよ。
武器など絶対に使用しないで、平和を具現化する。それが具体的な形として存在しているのが日本という国の平和憲法、9条ですよ。それを、現地の人たちも分かってくれているんです。だから、政府側も反政府側も、タリバンだって我々には手を出さない。むしろ、守ってくれているんです。9条があるから、海外ではこれまで絶対に銃を撃たなかった日本。それが、ほんとうの日本の強味なんですよ。
で、これは何年前のインタビューだろうと思ってインデックスを見てみたら、何と今年の4月30日。たった4カ月前なんですよね(もちろんこれは記事がUPされた日付で、実際にインタビューがとられた日はもう少し前だと思いますが)。
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