2006.05.20 Saturday 03:49
くっくり
台湾では昨年、陳水扁政権を支えてきた「台湾独立派」の財界人、許文龍氏が転向声明を出したことがある。許氏の会社が大陸で四つの会社を経営していたから、誰しも転向に圧力の作為を感じた。中国に進出している限り、台湾にあったことは日本企業にもありうる。
経済同友会が五月九日に、首相の靖国参拝の再考を求めた提言は、許氏の悲痛な叫びに近いものを連想させた。あるいは自ら気を回したかである。
いずれにしろ多くが自民党総裁選への介入と考え、なぜこのタイミングなのかをいぶかる。これが「上策」なるものの本性だろう。
よくある中国のプロパガンダに「胡錦濤政権も反日強硬派に手を焼いているから、日本が譲歩を」という示唆がある。
外務省はかつて、中国が天安門事件で経済制裁を受けて困っているとして、日本だけが政府開発援助(ODA)を再開し、天皇陛下の訪中で関係改善しようとしたことがあった。
十年後に、当時の銭其●外相が回顧録で手柄話として内実を明らかにした。彼は西側包囲網に対して「日本をうまく引きつけて天皇訪中を実現したので、突破口が開けた」と書いた。結果は日本がまんまと中国の「上策」に乗せられた。
胡錦濤外交が「下策」を先行させたのは、日本政府が「侵略者である」との言葉に弱いからだ。しかし、首相の靖国参拝をもって「軍国主義の復活だ」と罵声(ばせい)を浴びせられても大方の日本人はもう信じない。
戦後を振り返れば、中華人民共和国が誕生してこの方、中国は中越戦争、チベット侵攻など計十一回もの対外戦闘を経験しているからだ。いまや中国の拡張主義の方が軽視できない。
必要なのは互いの尊重であって、自国の都合で相手を従わせることではない。まして他国の首相をすげ替えるがごときは最下策である。協調が望みなら、いつでもドアは開かれている。
●=王へんに深のつくり
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