IWC年次総会〜日本が転換?IWC正常化なるか?(細切れぼやきも)

2008.07.01 Tuesday 02:07
くっくり


 ところが日本人の中にも、欧米の価値観の押し付けに乗っちゃってる人が時々いるんですよね。

 拙ブログで捕鯨問題について書くと、必ずと言っていいほど捕鯨反対の立場からのご意見をいただくのですが、ある時、ある方が書き込まれた「たかが捕鯨」という言葉が、私は未だに忘れられません。
 その方は、「たかが捕鯨にこだわって、欧米を怒らせるな」という趣旨のことを書かれてました。そして、欧米を味方につけるためなら「文化などは些末なことだ」とも。

 私はこの意見に大変なショックを受けました。たかが捕鯨?文化などは些末なこと?
 日本の捕鯨の歴史は縄文時代にまでさかのぼります。そんな太古の昔から培ってきた日本の伝統文化を、そんな理由で、そうもあっさりと否定してしまえるの?マジ?と、にわかには信じられない気持ちでした。
 
 いや、きっとこの方は年齢も若くて、また捕鯨とは縁もゆかりもない土地で生まれ育ったのだろう、捕鯨の歴史などについても調べたことがないのだろう、だから仕方ないんだ、と何とか自分を納得させようとしましたが……。

 だけど、私のように和歌山県というクジラとつながりの深い県で育ち、年齢的にも子供の頃、家庭の食卓や学校の給食に当たり前のようにクジラが出てきた人間としては、やはりショックなことだったのです。

 ましてや太地町などのように捕鯨が重要な産業である土地の方々、何世代にもわたり捕鯨文化を受け継ぎ、それで生計を立ててきた方々の思いはいかほどでしょう?

 上にも書きましたが、去年の総会で日本がIWC脱退を示唆するスピーチをした時、喜びに泣き崩れた捕鯨関係者がいました。
 「たかが捕鯨で欧米と喧嘩なんかするな。他の問題にも影響するぞ」と言う人は、そういった同胞の切実な思いにも目を向けてほしいです。

 確かに日本は欧米との間に、外交上の問題をいろいろ抱えてはいます。が、それとこれとはまた別の話ではないでしょうか。
 それに欧米に配慮したからと言って、必ずしも見返りがあるとは限らないのです。
 「クジラは観るものである」という欧米の価値観に追従し、日本の価値観、日本の伝統文化を自ら捨ててしまう、その愚かさに思いを巡らせてほしいです。


 あと、欧米の価値観云々以前に、「日本は豊かな国になって他に食べる物はいくらでもあるし、クジラなんて今さら食べんでもええやろ」と主張する人もいるみたいですが(特に若い人)、それを言い出したら、ウナギも食べんでいいでしょう。マグロも食べんでいいでしょう。他の魚を食べればいいんです。日本酒も飲まんでいいでしょう。ビールでもワインでも他にお酒はいくらでもあります。

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