IWC年次総会〜日本が転換?IWC正常化なるか?(細切れぼやきも)
2008.07.01 Tuesday 02:07
くっくり
また、今年の総会直前には、日本政府がIWCの加盟国に対し、来年6月にポルトガルで開かれるIWC総会終了までにIWCの正常化の議論が進展しない場合は「独自の捕鯨再開も含め、IWCとのかかわり方を見直す」と通告していたことが分かった、という報道もありました(共同通信6/21)。
ところが、いざ蓋を開けてみると、何とその日本が方向転換しちゃったんですね。これには驚きました。
日本はこれまでの対決姿勢を急変させ、“大いなる妥協”にカジを切りつつあると。例年行ってきた沿岸小型捕鯨の再開提案に関する投票要求を見送るという譲歩を行ってまで、IWCの議論の「正常化」を求める姿勢を打ち出したのだと。
なぜ日本は転換したのか?
理由の一つとして、日本は今回の総会をリードする議長のホガースさんという方に、IWC正常化への期待をかけたようです。
ホガース議長は反捕鯨国(アメリカ)の出身ながらIWCの現状を憂慮、1980年代の中米エルサルバドル内戦の終結交渉で活躍した国際紛争の専門家を起用するなどして、双方の妥協が可能な議論の土台作りを進めてきたんだそうです(産経6/24)。
実際、「投票より合意を」と呼びかけるホガース議長の運営方針に、大半の加盟国が賛同しました。
日本の調査捕鯨を激しく批判しているオーストラリア代表団、総会にはピーター・ギャレット環境相自らが「日本とは絶対に妥協しない」と息巻いて乗り込んでいたのですが、すっかりハシゴを外された形になりました(産経6/26)。
転換したもう一つの理由。日本は包括的な交渉の場となる作業部会の設置に、IWC正常化への望みをつないだのです。日本代表団は「これが決まれば今回の総会は成功」と位置づけていました。
「互いに言い分を主張したまま一歩も譲らない現状に比べれば、ある程度の譲歩を強いられたとしても、何らかの合意が得られる方が得策」というわけです(産経6/24(既出))。
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