IWC年次総会〜日本が転換?IWC正常化なるか?(細切れぼやきも)

2008.07.01 Tuesday 02:07
くっくり


 
 まずは捕鯨問題をよくご存知ない読者さんのために、ちょこっと説明。
 国際捕鯨委員会(IWC)とは、「鯨類の適当な保存を図って捕鯨産業の秩序ある発展を可能にするため」に、1946年に締結された国際捕鯨取締条約に基づいて、1948年に設置された委員会です。1948年に世界の主要捕鯨国15カ国によって発足し、活動を開始しました。日本は1951年から加盟しています。

 1982年、商業捕鯨モラトリアムが採択されました。モラトリアム導入に際し反捕鯨国側が最大の根拠とした理由が、「現在使われている科学的データには不確実性がある」ということでした。
 つまり、クジラの生息数、年齢や性別構成、自然死亡率などについての知見があいまいであり、そのために安全な資源管理ができないと主張したのです。このような疑問に直接応対するために、日本の捕獲調査は始められました。
 
 IWC科学委員会の多くのメンバーは、日本の捕獲調査の結果を高く評価しています。ところが本会議になると、捕鯨反対派はそれを一蹴してしまう。
 ひどい時は「日本の主張はナンセンスだ」なんて言い方をする。日本が何十年もかけて科学的に蓄積したデータを、そんな一言で片付けてしまわれたらたまったもんではありません。

 最近は、たとえばフランスの専門家で、捕鯨反対の理由としてこんなことを言ってる人たちもいるようです。
 「個体数が増加していても、本来の個体数に戻すには数十年が必要」「数世紀にわたる人類の攻撃により、クジラは精神的に疲れている」(AFP6/23)。

 難癖をつけてるとしか思えない(T^T)
 捕鯨以外の問題でもそうですが、科学的に「これで絶対に大丈夫」と言い切れるラインなんてあるんですか?どこかで折り合いつけていかないと前に進めないんじゃないですか?


 日本は外交が下手な国と言われますが、捕鯨問題は例外で「モノを言う外交」を行ってきました。
 以前、日本代表団に水産庁の小松正之という方がおられました。この方はタフ・ネゴシエーターで、過去のIWC総会で欧米を相手に一歩も引かずに言いたいことをハッキリ主張してる姿が、当時ニュースで流されたりしましたので、覚えておられる読者さんもいらっしゃるでしょう。

 IWC総会では、毎年このように日本をはじめとする捕鯨支持派も主張する、捕鯨反対派も主張をする。だけど何にも決まらない。前に進まない。なぜか?

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