台湾総統選 馬英九氏勝利で今後どうなる?
2008.03.25 Tuesday 01:18
くっくり
もう一つ、総統選と同時に実施された「台湾」名義による国連加盟をめざす住民投票は、投票率が50%に達せず不成立となりました(日経3/22)。
が、これはもう仕方ないのでしょう。もともと陳総統が政治的思惑から実施を決断したものらしいですし、国民党は支持者にボイコットを呼びかけてましたし、中国だけでなくアメリカも反発してましたし。
しかしこうやって考えてみますと、李登輝氏がいわゆる「独立」を急がないのは、あれなのかな?
喩えが適切でないかもしれませんが、韓国が竹島に対して今やってること、すなわち「竹島の領有権をめぐって正式に日本と争っても現時点では負けるから、とりあえず実効支配を強めていって、既成事実を積み上げていこう」というのと似たような作戦なのかも?
昨年末に台湾の行政院大陸委員会が行った世論調査によれば、独立に関しては台湾人の86.5%が「現状維持」を希望するという結果でした。
きっと台湾人の多くは、「台湾はもう実質的に独立している」と考えているのでしょう。というか、実質的に独立できていなければ、「現状維持でいい」とは誰も思わないですものね。
(あ、だから「チベット」は追い風にならなかった?!)
まとめると、馬氏に投票した台湾人の気持ちというのは、概ねこういう感じになるのでしょうか?
「アメリカも中国寄りになってきてるし、今、台湾が『独立』をアピールしても、中国だけでなくアメリカにも煙たがられる。それはまずい。台湾が孤立しかねない。それにもう台湾は実質、独立状態にある。国民党の馬氏も『現状維持』を言ってる。馬氏は台湾語を学んだり、台湾に溶け込もうと頑張った。まさか台湾を中国に売り渡すような真似はしないだろう。それより、とにかくまず経済を何とかしてほしい。民進党はあてにならないから、今回は国民党の馬氏に期待したい。もし中国寄りが露骨になってきたら、次の選挙で落とせばいい」
で、これを一言でまとめると、最初に書いたように「理念より実利をとった」になるのかな?と。
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