外国人から見た日本と日本人(4)

2008.01.08 Tuesday 01:27
くっくり



 各国の大使は日本に赴任すると、皇居にご挨拶に伺います。私は昭和天皇と皇太子殿下(今の天皇陛下)にお会いしたとき、こんなに高い地位の方がなんと謙遜なご姿勢なのだろうと、我々のところまで降りてきて下さって我々を理解しようとなさるご姿勢に非常な感銘を受けました。各国の大使も皆同じような体験をしています。感動すべき、健全で健やかな日本ここにありと今でもそのときのことは心に深く刻まれています。

■昭和天皇が重体になられた時、多くの日本人がお見舞いの記帳をするために皇居前広場に訪れた。その光景を見た外国人の感想。
読売新聞朝刊1988/09/27より

 来日十年のフランス人実業家、ジャン・クロードランデさん(41)は皮肉っぽい。「皇居にあんなにお見舞いの人が集まるところを見ると、天皇陛下は日本人にとっては王様というより神様に近い人なんだろう。改めて、そう感じ始めている」とフランス人らしくエスプリをきかせた。

 韓国から取材で来日中の女流作家、王秀英さん(50)は「天皇制と日本のことなら、韓国人として何日かかっても語り尽くせないものがある」と複雑な表情で、「皇居にあれほどの人が集まるとは思わなかった。時代へのノスタルジアがあるお年寄りならわかるが、若い人も多い。彼らの世代は、他人が行くから自分も行くといった面があるのではないか。日本人はみんなと同じ行動をして安心するという性格があるから」と、手厳しい分析をしてみせた。

 「大統領が重体になってもホワイトハウスの前にお祈りする人たちの行列はできないと思う」とびっくりしていたのはアメリカ・ボストン市からサーカスのためやって来たピエロ役、スーザン・ドクトロフさん(23)。「それに私の国には皇室がなく、手を合わせる人の気持ちは、正直言ってわかりません」と首をすくめた。

 合気道の勉強のため、二か月前にイスラエルから来日、都内の道場に通っているボアーズ・ハガイさん(23)も「大勢の人が天皇の回復を祈るため記帳するというのが、どんな意義があるのかよくわからない」と首をかしげた。来日前に抱いていた「先進工業国」のイメージとは大きく違ったようで「伝統やしきたりを根強く残す面があることに驚いた」と言う。ただしこれは評価にもつながり、「伝統と自然との間で学んだ見事なバランス感覚を持っていると思う」と付け加えた。

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