沖縄戦集団自決問題まとめ(2)

2007.11.10 Saturday 03:22
くっくり



 当日現地に行った日本会議熊本の多久善郎氏が概数で「2万人」と推計、この情報をもとに拓殖大学教授の藤岡信勝氏は10月4日、会見で「実数は2万人程度ではないか」という説を紹介しました。

 この説についてはこの日の夜の「報道ステーション」で取り上げられましたが、キャスターの古舘伊知郎氏が、「かりに2万人だったとしても、何がいけないんでしょうか。数の問題ではありません」と発言してネット住民の反発を買ったことは、あまりにも有名です。

 その後、琉球新報が県民集会の会場の全景写真を掲載しました。
 それをもとに熊本大学の学生グループが手分けして1週間かけて全数を数えたところ、「1万3037人」だったとのことです。
 さらに、警備会社のテイケイが別の航空写真を接写・拡大し、社員が数えた結果は「1万8179人」で、建物などに隠れている人数を推定しても、2万人以下に過ぎないとの結果でした。

 いずれにしても、あれだけ煽って参加を強制しても主催者が目標としていた5万人に届かなかったというのは結局、失敗したとみるべきでしょう。
 それを「11万人」と嘘の数字を出した主催者も大々的に報道した地元メディアも事実を歪曲しています。まさに戦前の「大本営発表」状態です。

 というツッコミを保守派の識者やマスコミが始めたところ、彼らは、つまり軍の「命令」または「強制」があったとしたい側は、急に「数の問題ではない」と言い出しました。

 今さら何を言うのでしょう。これまで彼らは「11万人」という数字を最大限に利用してきたはずです。
 琉球新報が会場の全景写真を見開き2ページぶち抜きで掲載したのも、自ら煽動した成果を誇示したかったからではないですか?(それが裏目に出るとは全く思わずに)。

 「県民の声を聞け!11万人も集まったんだ!沖縄県民の1割弱だぞ!」とさんざん数をアピールしておいて、嘘がばれたら慌てて「数の問題ではない」と言い出すなど、卑怯者のやることです。

 が、この「11万人」という嘘の数字は現在も独り歩きしています。*4
 政府はこの数字を鵜呑みにし(あるいはわかってはいるが有権者の顔色を見て)、たちまち検定見直しへ動き出しました。

*4 この状況を憂う学者や評論家、法曹関係者らが「マスコミの誤報を正す会」を結成、11月8日、国会内で記者会見しました。代表で外交評論家の加瀬秀明氏は「11万人という誇大報道は、先の大戦で大本営発表をうのみにしたのと同じ」と指摘しました。また会は報道各社に、県民大会報道に関する公開質問状を送付しました(産経11/9)。

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