沖縄戦集団自決問題まとめ(2)
2007.11.10 Saturday 03:22
くっくり
日本軍批判を繰り返している沖縄キリスト教短期大学名誉教授の金城重明氏の「自決を命令する言葉があったかなかったではなく、軍隊によって住民が追い詰められていったことが問題だ」(沖縄タイムス05/8/27)という言葉に代表されるように、当初の「軍の命令はあったのか、なかったのか」という争点が、いつの間にか「軍の強制はあったのか、なかったのか」にすり換えられているのです。
(このあたり、慰安婦問題と大変よく似ています。「軍による慰安婦の強制連行があった」派は、その証拠がないと分かると、「強制連行はなかったが強制性はあった」と主張をすり換えました)
こういった経緯から、2008年4月から高校で使われる教科書の検定で、2007年3月、集団自決に関する記述に初めて文部科学省から検定意見がつけられ、すべての教科書から日本軍の「強制」が削除されるに至ったのです。
これは当然の結果で、この問題はこれで終わるはずでした。
ところがやっぱり終わらない。
軍の「命令」あるいは「強制」を、軍の「関与」にすり換えたままキャンペーンを張っているマスコミがあるからです。
朝日新聞は検定翌日(3月31日)の社説で、「軍の関与が削られた結果、住民にも捕虜になることを許さず、自決を強いた軍国主義の異常さが消えてしまう。それは歴史をゆがめることにならないか」と書いています。
しかし実際には、検定後も軍の「関与」は残っています。
各社教科書の修正される前の記述と、検定を受け修正された後の記述を見比べれば、それは明らかです。
(緑色の文字が修正された箇所)
○実教出版 日本史B
(修正前)
日本軍は、県民を壕から追い出し、スパイ容疑で殺害し、日本軍のくばった手榴弾で集団自害と殺しあいをさせ、八百人以上の犠牲者を出した。
(修正後)
日本軍は、県民を壕から追い出したり、スパイ容疑で殺害したりした。また、日本軍のくばった手榴弾で集団自決と殺し合いがおこった。犠牲者はあわせて八百人以上にのぼった。
○実教出版 日本史B
(修正前)
また日本軍により、県民が戦闘の妨げになるなどで集団自決に追いやられたり、幼児を殺害されたり、スパイ容疑などの理由で殺害されたりする事件が多発した。
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