小沢代表が辞意を表明したわけですが

2007.11.05 Monday 20:13
くっくり


 事前に幹部や側近に説明を怠ってきた小沢さんも悪いんですけどね。「黙って俺について来い」なんて、昔は通用しても今は通用しませんから。

 小沢さんは政策については理想を曲げない、原理主義者だとよく言われますが(国連への信奉を見てると特にそう感じる)、こと政局に関しては現実的というか、その場その場で状況を判断して行動する、そういう能力は十分ある人ですよね。

 今回はそういうところが良くも悪くも顕著に現れたというのか、要するにこれまで民主党内のあれこれを見てきて、ツメが甘いというか、とにかくこのメンバーではもう政権なんて取れないな、と見限ったんじゃないですか。

 普通だったら原口一博議員とかが言ってるように、「せっかくここまで来たんだから、総選挙で勝って政権取りましょう」と考えるところを、政界の裏の裏まで知り尽くしている小沢さんは、「いつ総選挙になるかもわからないし、その時どっちに風が吹いてるかもわからない。だがここで連立を組めば確実に政権に入れる」という、非常にリアルな判断をしてしまったんでしょう。

 が、国民はどう見るかというと、安倍さんが首相を辞めた時と同様、「無責任だ!」という厳しい声の方が多いようです。
 これもある種の「ブーメラン」現象ですかね?(^_^;


 小沢さんの進退ですが、鳩山幹事長は「小沢さんが辞めると党がもたない」と慰留の方向。
 一夜明けて、民主党の役員会が行われ、やはり慰留することで一致。

 自分が代表やってる党をつかまえて、「政権担当能力がない」「次期総選挙での勝利は大変厳しい」とまで言った人を、「そんなこと言う奴は辞めてくれてけっこう!」と切り捨てるならまだしも、「小沢さん辞めないで〜」って泣きつくか。
 政権担当能力のなさをさらに強調してしまっただけでしょ、これじゃ。

 小沢さんは決心を変えることはないだろうと思うんですが、辞任撤回を求めた鳩山幹事長らに対し、今日のところは回答を留保しているようです(中国新聞11/5)。
 辞任するにしても、留任するにしても、どっちにしても民主党は大変ですよね。

 ということで、「壊し屋」の小沢さん、今回は壊すつもりは決してなかったんでしょうが、結果的に民主党を壊れかねない事態に追い込んでしまったという。

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