北方領土とロシアの蛮行を忘れるな
2007.09.11 Tuesday 01:35
くっくり
自主的に紛争を避けるべく北海道庁が危険の可能性を示して海上に「規則ライン」を決め、地元漁師も原則的にこれを守りながら安全操業につとめてきたのは間違いないことでしょうし、船長も「規則ライン」を越えたことを認めたそうですが、それにしても基本的なことが間違ってませんか。日本の領土内で起きた事件ですよ。
上坂冬子さんも怒っています。
「もともと政府が『わが国固有の領土』と繰り返し公言してきたにもかかわらず、領土内でおきた殺人事件に国家として手も足も出せず、解放を前提にした罰金も、すべて国民負担というのは理不尽ではないか。日本政府に“甲斐性がない”ために、国民は自国の領土内で殺されたという点を、私は声をからして叫びたい」
「実は漁師の殺人事件が起きた時、私はこれで北方領土問題は前進するかもしれないと反射的に思ったんですよ。いくら間のびした日本でも、今度は盛り上がるだろうと。それが逆にロシアからは罰せられ、日本では書類送検ですよ。国民はどうすればいいんですか」
日本政府の対応は確かにひどいものでした。が、マスコミもひどかったと私は思います。
最初の頃こそ大きく報道したものの、すぐに下火になったし、それどころか、「規則を破った船長の方が悪い」的な論調も少なからずあったように思います。
ネットも同じような感じでした。今から思えばかなり冷めていたように思います。
これがもし北方領土周辺ではなく、竹島周辺の海域で韓国警備艇に日本人が銃撃されて殺されたとなったら、ネットはもう信じられないぐらいの大騒ぎになり、そのまま国民的運動に発展していったのではないでしょうか。
……って、私もあまり熱心にこの事件を取り上げた方ではないので、人様を責める資格はありませんが
上坂冬子さんはこう指摘しています。
漁船拿捕銃撃事件にしても、北方領土問題にしても、シベリア抑留にしても、「すべてはスターリンの無法に始まっている。問題は民主ロシアがいまだにスターリンの暴挙を“実績”とみるのか、それとも暴挙を否定して先進国の名に恥じない態度をとるかどうか、にかかっている」と。
そして、「日本は一向に事件(問題)の核心に迫れずにいる」と。
「靖国といい北方領土といい、問題の核心にふれることなく切り抜け方策ばかりを追い求めてきた日本を目の当たりにした国民に、ここですんなり愛国心を持てというのは、どだい無理な話である」と。
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