日朝作業部会まとめと拉致問題停滞の内的要因

2007.09.08 Saturday 01:39
くっくり



東京新聞社説:日朝作業部会 孤立論に乗せられるな(9/7)

 他紙はこうなってます(産経と毎日は本日は別のテーマ)。

読売新聞社説:日朝作業部会 「北」の揺さぶりに警戒を怠るな(9/7)
日経新聞社説:日朝交渉「拉致」進展が先決(9/7)


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 拉致問題が停滞してしまっている原因は何なんでしょうか?
 改めて考えてみましょう。
 
 まず外的要因で一番大きいのは、何と言ってもアメリカの豹変ですよね。

 あれほど強硬だったブッシュ政権が、今年に入ったあたりから北朝鮮に擦り寄り始めました。
 ブッシュ政権にとって、対イラクで明るい兆しが見えない限り、よそで外交成果を上げるしかありません。それが対北朝鮮だった、と。
 金融制裁を解除し、今やテロ支援国家指定までをも解除しようとしています。

 では内的要因は?日本側にも原因があるはずです。

 「諸君!」10月号で京都大学の中西輝政教授は、【「9・17の誓い」と日本の覚醒】と題された論文の中で、安倍総理の「あいまい戦略」と保守の怠慢に言及しています。

 中西教授によれば、約10年前から日本の保守は「上げ潮」に入りました。
 1996年12月に「新しい歴史教科書をつくる会」が創立し、1997年3月には拉致被害者家族の会が結成されました。
 そして2002年9月17日の小泉訪朝とともに、拉致問題の真相の一端が明らかになりました。

 中西教授はこの2002年9月17日が、日本人の意識を変える大きなターニングポイントであった旨、主張しています。

 いまでも多くの日本人がその時の映像を鮮やかに思い起こすことができるであろう。早朝、小泉純一郎首相が特別機で平壌に乗り込み、金正日と握手して首脳会談に入った。拉致被害者の安否の情報が刻々と日本にもたらされた。外務省の飯倉会館に陣取った福田康夫官房長官が家族ごとに部屋に招き入れ、「お宅は死亡です」、「お宅は生存です」、と残酷な宣告を行った。こうして福田氏は「拉致」に一刻も早く終止符を打ち、直ちに国交正常化に進もうとした。氏が拉致被害者をはじめとした日本人を売ろうとした政治家であったことは今も覚えておいた方がいい。

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