「日本の、これから」第一部(2)
2007.08.18 Saturday 01:03
くっくり
三宅民夫
「ありがとうございました。そのことはそれで、今一つ新しい中立的な考え方が一つ出てきましたが、で、小林さん、ポイントは、かなり自衛隊というものが憲法と乖離が出てきていて、これを憲法上どうするかということが一つ大きく意見が分かれてきているんですが、専門家としては」
小林節 慶應義塾大学教授【1】
「今の憲法の解釈でも、これは学者も政府もですね、憲法にどう書いてあろうが、独立主権国家として、国家の自衛権は放棄していないんです。これは国際法上の権利で。だから自衛権を行使する手段としての自衛隊を持っているんです。で、憲法9条の精神は歴史の反省ですから、侵略は二度といたしませんよ、だから海外派兵もしないし、侵略用の規模や道具は持たない。だから専守防衛で攻められたら最低限の守るためだけの自衛隊は持ってる。だけども9条の文言と歴史のいきさつでですね、自衛隊の正統性が危うくて、いつもこんな議論になるじゃないですか。こんなもの自衛軍としてきちんとしませんから、そういう意味で、侵略軍じゃありません、国防軍じゃありません、自衛軍として持つことをはっきりすることは持つ以上いいことだと思います。そういう意味なんです」
渡辺治 一橋大学大学院教授
「今の問題、非常に大事だと思うんですけども。私は自衛隊っていうのはですね、さっきから出ているのは、憲法と非常に乖離してるっていう話がありました。僕も小林よしのりさんと同じで、高校の時に初めて読んで何でこんな嘘っぱちを書くんだっていうふうに思ったんですね。だけど明らかに日本の自衛隊は憲法9条のもとで作られている、成約されている。それは今、小林節さんもおっしゃいましたけど、日本の自衛隊は持った時にですね、政府はこれは憲法9条の禁止する戦力じゃないという、いかにもどうし(?)なんだっていう話なんですけども、それはやはり日本国憲法の戦力を持たないっていう考え方は、他国に紛争を軍事的に解決して、他国に海外に派兵するような軍隊は持たないと。日本の戦前の戦争っていうのは、強大な軍事力を持てなかったから、戦争が起こって310万人も日本人が死んだのではない。日本軍が中国大陸を転戦してですね、戦争を行ったあげくの310万人で、強大な軍隊が日本の平和を守ったわけではない。むしろ日本の軍隊がそういうアジアに対してそうした侵略行動を行ったという反省から、9条の2項っていうのはそういう、海外に戦争するような戦力は持たないんだ、アジアに対するメッセージだったと私は思うんですね。非常に具体的な中身を規定していた(一人だけ拍手)。だから憲法9条の自衛隊も実は普通の軍隊ではないんです」
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