2007.08.18 Saturday 01:03
くっくり
「もう軍隊がぎっしりですね、イラク軍が南下してきたというのを日々聞きまして、それは動転いたしましたね。そんなことがあるのかと」
会社から帰国命令が下り、空港に向かった荻本さん。
しかし、空港は突如閉鎖されます。
アメリカはフランスなどは民間人救出のため、軍の飛行機を派遣。
しかし、日本は憲法の制約で紛争地に自衛隊を派遣することができませんでした。
結局荻本さんは、空港の閉鎖が解除されるのを待つしかありませんでした。
「たとえ紛争地であってもですね、自衛隊の飛行機を一機ぐらい飛ばしてきてみんなを救出していただけるというようなことがあったら、もう少し気楽に行けるのかもしれませんね。やはりそういう意味においては、憲法は変えないといけないのではないかと思っております」
一方、改正すべきでないというのが、商社マンとしてクウェートに滞在していた山口実さん(57)です。
退職後は各地で講演し自らの体験を語っています。
当時クウェートにいた日本人はおよそ300人。
安全確保のため日本大使館に集められました。
食糧調達係を買って出た山口さん。
イラク軍が侵攻し検問だらけの街に出ました。
「戦車の間を駆けめぐりながら食糧集めをしました。その時に何回も検問をくぐり抜けたわけですが、そこで日本人の身分証明書を見せたら、日本人は平和的な民族だからということで通してくれました。この時、憲法が生きていたんだろうという確信が、今考えるとあります」
その後、無事帰国を果たした山口さん。
平和憲法のありがたみを実感したと言います。
「軍隊を前面に出すとか、あるいは改憲してですね、そして海外派兵を売り物にするようなことになれば、素直に受け入れてもらえるか非常に疑問だと思います」
あれから16年。
憲法を改正すべきかどうか、今、議論は大きく分かれています。
<“自衛隊を軍に”独自の憲法草案>
(講演会風景)
若手経済人の集まり、日本青年会議所では去年、独自の憲法草案を作成。
国民の生命と財産を守るには、自衛隊を軍隊にすることが必要だとしています。
日本青年会議所 本多保彦さん(40)
「憲法9条があるということによってですね、もし何かが私の身に起きた時に本当にこの国は国民のことを守ってくれるのか。そういう不信感は確かに募るし、非常に疑問符がつくところでありますね。憲法は改正をしなきゃいけないだろう」
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