2007.08.11 Saturday 00:04
くっくり
●初来日(1955年)当時の日本の印象は?
高度経済成長の始まりのころで、台湾では見たことがないテレビに驚きました。それでもまだ銀座には路面電車が走り、渋谷や新宿には空襲による空き地が残っていたという時代です。当時、書店に入って何げなく手に取ったイソップ寓話(ぐうわ)「アリとキリギリス」に驚きました。それまで私が知っていた物語は、アリがキリギリスを冷たく追い返すという結末でした。ところが、その本では「どうぞお入りください、一緒に食べましょう」と、アリがキリギリスに優しい言葉をかけるのです。
(注:冷酷すぎるのはいけないからと、アリがキリギリスに説教した上で食事を与えることに、ストーリーを変えた例が日本ではあった)
その物語を読んで豊かに発展していく日本と、日本人の真摯(しんし)さが重なって感じられました。大学でも学友たちは一生懸命に勉強していました。経済発展だけではなく社会全体がよい方に向かっていた。戦後の日本人は戦争への償いの気持ちも込め、平和な世の中をつくるために黙々と働いてきたのですね。
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