2007.08.04 Saturday 01:15
くっくり
平成十六年六月四日 晴
国会が荒れる。「年金法案」をめぐってである。強行に成立に持ち込もうとする与党も鈍感だが、これに反対して、抵抗の意思表示をする野党の知恵と戦略も、鈍感のパフォーマンスのそしりを免れない。
国会がかつての如き猿山に
抵抗すれどシンパシーなく
野党は、一体誰が指令塔なのかわからないが、アンテナがない。あったとしても、アンテナの向きが違っている。ようく考えてほしい。人々は、「反対する人」を求めているのではない。反対はあくまで入口の意志で、想像力と創造力のある次なる人を求めているのである。従って、先の期待を感じさせない、反対のための反対のパフォーマンスは、「鈍感罪」に値すると云われても、仕方がないだろう。古く、醜くかった。
平成十七年一月五日 晴
そんなこんなで、犯罪が軽くなったなと思う。世間も軽くしているなと思う。重い犯罪を軽く行うことを、まるでトレンドのように云っている人もいる。犯罪を実行することに恐怖が働かないのはなぜだろうか。本当は恐いものなのに、恐いと感じないのは、何の部品の欠落によるものであろうか。
昔から極悪人は大勢いたが、どんな極悪人でも捕まれば磔(はりつけ)、火焙りは覚悟してやっていた筈である。だから、犯す側も恐い。だが、今の犯罪者にはそれが感じられない。大罪の意識もないし、罰に対する怯えも見られないのである。
(中略)嗚呼!二十一世紀にもなって、火付け・子攫(さら)い・押し込み・ひったくり・金庫破り・偽金造り、それに加えて、子殺し親殺し、もう一つ主殺し、振り込め詐欺か。江戸じゃないんですぜ、平成ですぜ、二十一世紀ですぜ。何とかしましょうぜ。
「盗んで悪いんですか?」「欺してはいけないんですか?」「殺しちゃ駄目ですか?」そんなことを真顔で問われる前に、打つ手が必要でしょう。
平成十七年五月五日 晴
コワイコワイ社会の中で、子どもは守らなければならない。しっかりと完全保護下に置くと、子どもの中に不完全燃焼の稚気が残って悩ましい。そして、そのような親と子が、ともに健全な独立が果たせるかと考えると、これもコワイ。しかし、誰が狙っているかもしれないから、外の空気は吸わせられない。
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