参院選の結果について

2007.07.30 Monday 20:11
くっくり


 そう、自民党は民主党に負けたというよりは、マスコミに負けたんです。


 古い話ですが、1993年7月の細川連立政権の誕生(自民党は結党以来初めて野党に転落)に絡んで、椿事件なるものがありました。
 同年9月、テレビ朝日報道局長の椿貞良氏が、民間放送連盟の「放送番組調査会」の会合の中で、選挙時の局の報道姿勢に関して、「自民党を負けさせて反自民政権の実現の手助けになる報道をしよう」という方針を局内でまとめたという趣旨の発言を行ったのです。

 これは放送法違反ではないかということで、衆議院が椿氏を証人喚問しましたが、椿氏は民放連会合での軽率な発言を陳謝したものの、社内への報道内容の具体的な指示については否定しました。
 (詳細はWikipedia参照)

 今回の選挙で椿事件のようなことがあったとまでは言わないものの、そう疑いたくもなるぐらいの安倍叩き&民主持ち上げ報道だったと思います。


 もうひとつ、マスコミの「自民には不利に、民主には有利に」の具体例。

 選挙前、民主党の小沢代表が「参院選で与野党逆転できなかった場合、政界にいる必要はないと思っている」と、政界引退ともとれる発言をしましたよね。
 これを相対化する形で、「小沢があそこまで言ってるんだから、自民が大敗したら安倍も辞めるべき」ってムードをマスコミは煽りましたよね。

 ところが、小沢代表がこの発言をした数日後の党首討論会でのこと。
 記者にこの件で質問された小沢代表は逆切れし、「マスコミがしつこく聞いたから言っただけ」と、本音をポロリとこぼしたのです。
 私は生中継でその場面を見てました。「はぁ?何やねんそれは」と脱力したものです。

 ところが、この「マスコミがしつこく聞いたから言っただけ」発言はほとんど報道されず、読売新聞紙面ぐらいにしか載らなかったようなのです(こちら参照)。
 そりゃこんな発言を素直に報道しちゃったら、「小沢があそこまで言ってるんだから、安倍も……」とは煽れなくなっちゃいますからね。


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