やばい?とてつもない?日本

2007.07.10 Tuesday 02:18
くっくり



(中略)

 日本はまことに不思議な国である。

 敗戦後は一度も戦争をすることなく平和と安定を維持し、数十年に及ぶ努力の結果、世界史上でも稀に見る経済的繁栄を実現した。

 にもかかわらず、新聞を開けば、やれ格差社会だ、少子化だ、教育崩壊だ……と大騒ぎ。テレビをつければ凄惨な殺人事件ばかりが報じられ、識者と称する人たちが「日本はなぜこんなにおかしくなったか」などと語っている。新聞やテレビを見ていると、まるで明日にでも日本が滅びそうな気がしてくる。

 でも、ちょっと待っていただきたい。日本は本当にそんな「駄目な国」なのだろうか。そんなにお先真っ暗なのだろうか。

 私は決してそうは思わない。むしろ、日本は諸外国と比べても経済的な水準は相当に高いし、国際的なプレゼンスも極めて大きい。日本人が考えている以上に、日本という国は諸外国から期待され評価されているし、実際に大きな底力を持っているのである。

(中略)

 もちろん、目の前に課題がないわけではない。少子高齢化に伴い、人口構成が変わってゆくのは間違いないし、それに応じて政策を変えていかなければならないだろう。社会の活力を維持しながら、セーフティネットを構築することも不可欠だ。しかし、そもそも社会というのは常に変化するものなのであり、それに合せて臨機応変に対策を講じていけばよいのである。目の前の変化に怯えて、いたずらに悲観ばかりしているのは、かえって国の舵(かじ)取りを危うくさせるのではないだろうか。

 中韓のような自己主張(ある意味、厚かましさ)も発揮しつつ、日本らしい謙虚さ、生真面目さもこれまで通り失わない。この両立は決して不可能ではないと私は思います。

 インドの地下鉄公団総裁の「日本から得たものは、資金援助や技術援助だけではない」「日本の文化そのものが最大のプレゼントだった」という言葉、これは大きなヒントかもしれません。

 あと、世の中には「話せばわかる相手」と「話してもわからない相手」がいます。
 もちろん「話してもわからない相手」(国策として日本を敵視しているような国や価値観が全く異なる国)を説得していくことも必要ですが、それよりもまずは、「話せばわかる相手」を多くこちらの味方に引き込むことに重点を置いた方がいいのではないかと、個人的には思います。インドもそのうちの一国でしょう。

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