2007.06.02 Saturday 04:01
くっくり
【アンカレジ=時事】日本政府が31日、長年くすぶってきた国際捕鯨委員会(IWC)脱退の可能性を総会の場で表明した。1986年の商業捕鯨モラトリアム(一時停止)以来、何度も再開を求める訴えが「理不尽な理由」(政府関係者)で退けられ、「日本の忍耐はもはや限界に近い」状況に追い込まれた。
政府代表者は総会で「今回の沿岸捕鯨解禁案はこれまでで(最大限に譲歩した)ベストの提案。これが受け入れられないことは、IWCの機能不全とダブルスタンダード(二重基準)を象徴している」と言明した。
米政府は今回、「捕鯨はアラスカ州に住むイヌイットの文化継承に欠かせない」(スティーブンス上院議員)と訴え、先住民に対する捕鯨枠は5年間延長された。
ところが日本が「沿岸捕鯨は地域文化の継承に欠かせない」と主張すると、「商業的」と批判。
IWCが作成した生息数などの科学的データでさえ、日本がこれを根拠として「持続的捕鯨が可能」と主張しても、「科学的データが不足」と否定される始末だった。
こんな反捕鯨国側の一貫性のなさへの不信感が、日本政府を追い詰めた背景にある。
IWCでは以前から、反捕鯨国と捕鯨支持国で敵対ムードが強く、対話が成り立たない「機能障害」が顕在化していた。
日本政府は「捕鯨産業の秩序ある発展」というIWCの設立精神を取り戻そうと取り組んできたが、「今のままでは解決の出口は見当たらない」と判断した。
image[070601.jpg]【捕鯨関係者は泣き崩れ歓迎】
「脱退の可能性を言ってくれた。これはわれわれが長年望んでいたこと。もう、死んでもいい」――。日本小型捕鯨協会の磯根●(山ヘンに品)会長は31日、日本政府代表団が国際捕鯨委員会(IWC)総会でIWCへの対応を見直す構えを強調したのを聞き、会場から飛び出し、泣き崩れた。
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