2007.04.07 Saturday 03:40
くっくり
北朝鮮による新たな拉致容疑が、警視庁など警察当局の捜査から浮かび上がった。「拉致問題は解決済み」と不誠実な対応をとり続ける北朝鮮に対する反証の有力な根拠となる。
事件は昭和48年にさかのぼる。母親と幼い姉弟の3人が行方不明になり、北朝鮮工作員による拉致の疑いが出ていたが、警察当局のこれまでの調べから、母は殺害され、幼児2人は工作船で北朝鮮に拉致されるという異様な事件だった可能性が強まってきた。
警視庁と兵庫県警は来週にも合同で本格捜査に乗り出す。事件の全容と拉致グループの解明など、徹底的な捜査を望みたい。今回、浮上した事件は父親が北の工作員とされ、幼児2人は朝鮮籍だ。これまでの日本人拉致事件に比べ特異な面はある。
しかし、安倍晋三首相は、「日本国籍であろうとなかろうと、日本の法律を破って子供を連れ去るのは許されない」と述べ、日本人被害者の事件同様、厳正に捜査する意向を示した。当然のことだ。
警察当局の捜査が進むうちに、この事件も北の工作機関が深く関与した計画的拉致事件だった疑いが濃くなってきた。東京都内の貿易会社を拠点に拉致工作活動が展開され、北に帰国したとみられる父親はこの会社の中心人物の一人だったという。
活動の発覚を恐れた会社の女性工作員の指示で母は殺害され、幼児は北朝鮮に連行されたらしい。北の手段を選ばない拉致の一端が、捜査当局の手でまた一つ明らかになってきた。
しかし、北朝鮮は拉致に関して、「解決済み」の一点張りで膠着(こうちゃく)状態のままだ。日本はこんな時こそ、警察当局が未解明の拉致事件を、粘り強く掘り起こし、事実を北朝鮮に突き付けていくしかあるまい。
政府は、「拉致問題の解決なくして、国交正常化はあり得ない」という大原則を貫き、対話だけでなく圧力を北朝鮮にかけ続けることだ。
さらに、ルーマニア人女性が北朝鮮に拉致されていたことも新たに判明し、拉致事件はますます、国際的な広がりを見せている。被害国と連携し、人権を無視した北朝鮮の国家犯罪を積極的に世界へアピールしていくことも日本の責務だ。
(2007/04/06 05:36)
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