【過去】子供たちに教えたい柴五郎(付:「日本国紀」)

2019.02.23 Saturday 00:50
くっくり



 何より「民族の物語」になっているのがいい。
 「物語」というのは、別にフィクションということではなく、百田さん自身が「『日本国紀』の副読本 学校が教えない日本史」image[](有本香さんとの対談本)で述べているように、「視点」。

 例えば、万葉集に掲載されているのは貴族の歌だけではなく、遊女や芸人といった、当時は最下級だった人々の歌も掲載されている。
 和歌の前に、人は平等である、身分の差はないということですが、それが学校では教えられない。
 万葉集に込められたその素晴らしい精神を、子供たちに教えるという「視点」がないわけです。

 教科書では、「歴史上の人物」だったり「名もなき庶民」に過ぎず、遠い存在の人たち。
 そうした人たちの息吹を、「日本国紀」では感じることができる。
 会ったことも見たこともない先人に、愛着を感じることができる。
 これはとても良いことだと思います。

 あと、「『日本国紀』の副読本 学校が教えない日本史」で、百田さんが「大東亜戦争は実はペリーの黒船が来る前からの大きな流れがある、100年近い単位で見なければ本質が見えてこない」と述べた時、有本香さんから、日本史だけでなく世界史教育でもばらばらに教えられて、「イスラム史」「中国史」「ヨーロッパ史」みたいに、別のものを学ぶ感じになり、生徒は何が何だか分からなくなるという話がありました。

 それに対して、百田さんがこう述べているんですが…

 「そう。たとえば、ローマ帝国が崩壊したのは、ゲルマン人がどんどん入ってきたからです。では、なぜゲルマン人が入ってきたかというと、フン族が入ってきたからですよね。なぜフン族が入ってきたかというと、そこには東洋の歴史が関係している。そういう意味ですごく因果関係があることなのです」

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