【過去】移民・難民問題で日本に警鐘を鳴らす英国人社長
2018.11.09 Friday 00:19
くっくり
イギリスに話を戻すと…
イギリスは1950年代から移民を受け入れてきましたが(帝国の崩壊によって、かつて植民地だった国々の困窮した人々が流れてきた)、彼らの多くはイギリス社会に溶け込もうとはせず、地域で固まって、コミュニティを形成しました。
それはどんどん大きくなり、地元のイギリス人よりも自治体で大きな力を持つようになっていきました。
ある田舎町では、学校の保護者がほとんどインド人で、「英語ではなくヒンディー語で授業をさせたい」とか、「ヒンドゥー教に基づいた教育制度へ変えたい」とか、主張するようになったそうです。
当然、地元のイギリス人たちはそんなことは受け入れられないため、衝突するようになります。
しかし、民主主義国家である以上、小さな田舎のことであっても、民主的に多数決で決まったことには国はなかなか口を挟めません。
アトキンソンさんは私たちに、こう警鐘を鳴らされています。
「日本は新しきなかにも古きよき文化が残り、あまり国際化されていない稀有な国です。下層階級の移民、難民が大勢入ってくれば、必ずイギリスのようにコミュニティが形成され、地元民と摩擦が起こるでしょう。
そういったリスクがあるにもかかわらず、財界の方針によって安易に難民、移民を受け入れていいものでしょうか」
イギリス社会と日本社会、両方をよくご存知の方のおっしゃることだけに、説得力があります。
イギリスといえば、最近、EU離脱の問題がニュースになってますよね。
イギリスでは、遅れてEUに加盟した東欧諸国などから域内移民が急増し、雇用が奪われたとの不満も国民の間では強いそうです。
移民に対する社会保障についても、アトキンソンさんの言われるように昔に比べればかなり制限されてはいるものの、社会保障財源を圧迫していることに変わりはないようです。
こうした経緯から、イギリスでは、これまでEU離脱の是非がたびたび政治の焦点になってきました。
今年6月には、EUからの離脱の是非を問う国民投票が行われる予定になっています。
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2月19日、EU首脳会議は、イギリスの離脱を防ぐため、イギリスが突き付けたEU改革案(EU残留条件)に大幅譲歩する形で合意しました。
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