2018.09.15 Saturday 00:24
くっくり
関東大震災を目撃したフランスの駐日大使クローデルは、妻子の死を知ったにもかかわらず、西洋人ときちんと社交を続け、座を辞する時に「頓珍漢な返事をして御免なさい。すこし気が立っていたものですから」a little excitedと挨拶した日本海軍軍人の話を伝えている。
クローデルは、非常の際に日本人が示す忍耐心は、地震を体験した国民であればこそ身につけた尊ぶべき特性ではないか、とも観察した。
「この一夜を通じて、涙も、焦立ったような身振りも見ず、また意地の悪い言葉は一言も聞かなかった。特に纏持*の命があぶなくなるような場合には、高い叫び声をあげる者はあったが、悲歎や懸念の表情は見当たらなかった」
*纏持(まといもち)=町火消しの各組の中で、纏3を持つ役の者。火事場では消し口の要路に立った。
「日本人はいつに変らぬ陽気さと暢気さを保っていた。不幸に襲われたことをいつまでも嘆いて時間を無駄にしたりしなかった。持物すべてを失ったにもかかわらずである」
「日本人の性格中、異彩を放つのが、不幸や廃墟を前にして発揮される勇気と沈着である」
[7] << [9] >>
comments (1)
trackbacks (0)
<< 大坂なおみ全米OP優勝・安倍さんの推薦人に・北海道地震と泊原発・台風と関空…青山繁晴「虎ノ門ニュース」
今週の書き起こしはお休みさせていただきます…青山繁晴「虎ノ門ニュース」 >>
[0] [top]