【過去】独特の災害史観を持つ日本人は何度も立ち向かい乗り越えてきた
2018.09.15 Saturday 00:24
くっくり
(4)平野
そもそも平野部や可住地が少なく、河口部か山間盆地にある狭い平野が分散している。
(5)軟弱地盤
大都市はすべて河口部の軟弱な地盤の上にある。
(6)地震
国土面積は世界の地表面積の0.25%しかないにもかかわらず、マグニチュード4以上の地震の約10%が日本で発生し、マグニチュード6以上では全世界の約20%が日本で発生している。
(7)豪雨
地球総平均の2倍以上の年間降雨量だが、梅雨末期と台風期に集中。そのため水害が多い。
(8)強風
台風の通り道に沿うかのように日本列島が展開しており、直接影響を受ける。
(9)豪雪
国土面積の60%が積雪寒冷地域にある。
つまり、ヨーロッパなどに比べて、日本は耐震や水害に注意を払い、対策をするというハンディを背負っている。そして先人たちは大変な苦労と投資を積み重ねつつ、ここまで国を発展させてきたのであると。
また、大石氏は「災害が歴史を動かしてきた」との持論を展開、その一例として幕末を挙げています。
1855年、安政江戸地震が起こり7400人以上が死亡しましたが、その翌年にも江戸では安政の大風災が起こり、大低気圧による高潮で10万人もの人々が家屋倒壊による轢死や溺死しています。
実はこの時期は江戸以外でも災害が頻発しており、安政伊賀地震、安政東海地震、安政南海地震が続けざまに発生し、三陸・北海道では津波の被害もありました。
これら連続した自然災害が、民衆を言い知れぬ不安に陥れたことは間違いなく、また、日本には「社会が不安定だと災害が起こる」との感覚が元々あったため、知識人も「本当に今のままの政治体制で大丈夫なのか」という感覚をもったのであると。
そういった肌感覚が、明治維新への動きに繋がっていった、災害を受けた民衆の気持ちが明治維新を招き入れたといえる、と大石氏は述べています。
そして、このような「脆弱な国土」と繰り返し起こる災害によってはぐくまれたのが、「自然災害史観」「震災史観」ともいうべき、日本人の独特の精神性であるというのです。
歴史をひもとけばわかりますが、日本の先人の多くは紛争ではなく災害で亡くなっています。中国やヨーロッパでは災害よりも圧倒的に紛争で亡くなった人が多いのだそうです。
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