【過去】独特の災害史観を持つ日本人は何度も立ち向かい乗り越えてきた

2018.09.15 Saturday 00:24
くっくり


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【画像:世界中から寄せられた日本への祈り - Pray for JAPAN - NAVER まとめより】

 拙ブログでは、「外国人から見た日本と日本人」シリーズで東日本大震災に対する外国の人々の反応を3回に渡ってまとめましたが(まだ続く予定です)、彼らが一様に驚いたのは日本の被災者の次のような態度です。

 被災を「現実」として静かに受け止め、パニックになったりしない。
 周りの人たちと助け合い、冷静に、秩序正しく行動する。
 列に並ぶよう誰が指示しなくても、静かに並び、割り込んだりしない。
 泣き叫んだり、取り乱したり、誰かをガーガーと責め立てることもない。
 中には不届き者もいて窃盗など起こったりするが、それらは散発的である。
 大勢で略奪行為に走ったりしないし、ましてや暴動に発展したりすることもない。

 こういった日本人の落ち着きやマナーはどこから来たのでしょうか?どうやって生み出されたのでしょうか?
 日本人特有の宗教観?自然観?武士道精神?

 そんなことを考えながら、「WiLL」最新号(2011年5月号)を読んでましたら、財団法人国土技術研究センター理事長である大石久和氏の論文の中に、ひとつの答えを見つけました。
 論文のタイトルは【日本人の自然災害史観 日本人は必ず立ち上がる】。

 その主張を一言で言うと、「日本人の独特の精神性は、日本の『脆弱国土』と『繰り返し起こる災害』によってはぐくまれたものだ」というものです。

<以下、青い文字は大石氏の原文引用、それ以外は私の要約>

 大石氏はまず、日本が「脆弱国土」であり、「厳しい自然条件」であり、他国に比べ、次の9つの大きな「ハンディキャップ」を背負っていると解説します。

(1)細長い国土
 放射状の交通ネットワークを構築しづらい。
(2)四島
 海峡が陸地を分断。多数の島嶼部で構成されている。
(3)脊梁(せきりょう)山脈
 細長い国土を2000メートル級の山脈が縦貫し、日本海側と太平洋側に二分している。面積の7割が山岳地帯。河川は急勾配で短く、流域面積が小さいため、降雨域に上流から下流まで収まってしまう。そのため、河川の氾濫を引き起こしやすい。

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