ソ連軍による戦争犯罪…ヨーロッパとの共闘は可能か?

2017.08.25 Friday 01:33
くっくり



「シベリア抑留の死者およそ6万人を含むおよそ34万人の満州侵攻の死者と数百万人の被害者…。北方領土も侵略され、島民は追い出されたまま…」

 もちろんそれも酷い。
 腸が煮えくりかえります。

 でも、今回私が衝撃を受けたのはそこじゃなくて、ソ連軍によるヨーロッパでの被害。

 記事では、被害の中身が数字とともに具体的に示されていて、本当に驚きました。

 日本とその周辺(東アジア)の近現代史は、多少勉強して分かってきたつもりだけども、ヨーロッパについてはほとんど無知だったから。

 たとえば、シベリアに抑留された日本の軍民はおよそ64万人で、約1割が祖国に生きて帰ることはできませんでしたが、ドイツの場合は、ソ連軍の捕虜となった約355万人のうち、110万人余りがついに帰らなかった。

 そのほか、戦争中とその後の占領期に、ドイツの200万人以上もの民間人がソ連軍の戦争犯罪によって命を失ったことを、ドイツの歴史研究が明らかにしているそうです。

 その無惨さを、有馬さんはこう表現しています。

【それらを読むと、満州進攻が始まったのが戦争末期の8月9日であり、ソ連軍の占領が南樺太・千島列島以外の本土に及ばなかったことを神に感謝したい気持ちになる】

 ドイツが日本と大きく違うのは、ソ連軍による筆舌に尽くしがたい戦争犯罪が、戦争中だけでなく占領期も延々と続いていたこと。

 ドイツ人は、ロシア人に物理的だけでなく象徴的にもレイプされ、そのトラウマから立ち直ってはいないと、ドイツの研究者は言っているそうです。

 ドイツ人はみな加害者であって、被害者ではないという固定観念は、ヨーロッパではもはや通用しなくなっているのだとか。

 イタリアにも、ソ連軍の捕虜となって悲惨な目に遭った人が多いそうです。

 有馬さんのお父様は、シベリア抑留経験者ですが、あるイタリア人と出会った時にそのことを話すと、彼は「私の父もです」と言って有馬さんの手をとり、目を潤ませたそうです。

 枢軸国側ではなかったのに、ソ連軍に同様の目に遭わされた国民も意外に多く、それは第二次大戦前後にソ連が占領したバルト三国やポーランドなどの国民です。

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