【動画付き】青山繁晴さん国会質問〜経済産業委員会(福島原子力災害)〜

2017.04.26 Wednesday 01:44
くっくり


 それやこれやを考えると、やっぱり賠償というのがただお金を渡すだけではなくて、誇りを失わないように、あるいは新しい誇りをむしろ事故を乗り越えた日本国民として持てるように、新しい仕事の創出につながるということは、「放射能いじめ」が広がらないためにも、肝心要なひとつだと思う。
 一昨年夏から政府で官民合同チームを作って、事業の再開や、再開が困難な場合は新しい仕事を作っていくという取り組みをなさってるのは存じ上げているが、正直これも知られていない。官民合同チームなるものでどういう取り組みをなさっているか。なおかつ、もう少しみんなに知られるような努力もお願いしたいので、お答えをお願いします。

【答弁:世耕経産大臣】

(4)「帰還困難区域」という考え方の見直し

 (官民合同チームについて)一種の戸別訪問というのか、足でなさってることは、僕も民間人時代から実は僭越ですが評価しています。目に見える形でもぜひお願いしたい。というのは福島の現場だけではなく、北海道から沖縄までみんなが、賠償というのはただお金を渡して、極端なことを言うと、働かなくてもいいってお金ではないんだと。みんな同じように働いて生きがいを見出したいので、そのような賠償なんだと。これが日本の賠償だというところを、全国の皆さんに分かっていただけるように、今後もよろしくお願いします。
 さっき帰還困難区域ということを申した。事故発生時は警戒区域の設定から始まって、事態の推移によって区域の設定が変わってきて、現実いま残っている区域というのは、事実上、帰還困難区域というものだけだと言ってもいいと思う。改めて問いかけをしたいが、帰還困難区域という設定、これ聞いただけで絶望的な気分になりますよね。帰還困難っていうのがいったいいつまでなのか、いちおう5年メドとなっているが、それも実は知られてない。一生自分の家に戻れないのかというイメージだけが先行している。すると用語の問題だけではなくて、たとえば基準というのが、放射線量の年間の量が50ミリシーベルトを超えて、そして5年経っても、下がっても20ミリシーベルトを下回らない「恐れ」がある区域は、帰還困難区域ということに現在なってる。
 まずこの帰還困難区域という考え方を、そろそろ見直すべきだと思うのは、実際私も線量計を持って、2種類必ず持って、隅々までこの6年間、数え切れないぐらい見て回った。するとチェルノブイリに行った時と一番違うことは、まだらだということ。それは当然、出た放射性物質が違うから。チェルノブイリは放射性物質がほとんど出たから、近い場所はものすごく線量が高い。ところが福島の場合は、放射性ヨウ素とセシウムという非常に軽い物がふわふわと出ただけだから、風向きや地形によって…、双葉町でも、事故が発生して1カ月ちょっとしか経ってない時ですら、もうまだらだった。

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