【現代文】GHQ焚書「敗走千里」より支那軍の実態
2017.01.26 Thursday 02:15
くっくり
彼はつくづくと、この無意味の戦争が呪わしくなった。全然無力の彼として、この戦争を止めさせることは不可能だが、しかし、自分個人をこの戦争の渦中から脱出させることは、出来る、そして、それは何ものに対しても恥じることのない、許されていいことだと思った。(p.352-353)
陳さん、辛辣ですなぁ(^_^;
さて、その後陳子明は李芙蓉を追い求めつつ、他の便衣兵ら(約15人)とともに行動します。
彼等は完全に「匪賊」の生活に入り、挙げ句に味方の炊事兵(5人)を襲撃、全員射殺した上で掠奪(しかも味方を殺しておいて「他愛のねえもんだなあ」と残忍にも笑ったりしている。陳は怖くて森の方に逃げ込んでしまった)と、もう何でもあり状態。
そんなある朝、農家の牛小屋で目覚めると、近くで日本軍の攻撃の響きが。
彼等は仕方なく、またそのへんの味方部隊に紛れ込みます。が、これが敗走の大縦列部隊でした。
陳子明は敵の機関銃に右肩を撃たれ、意識を失います。
そして、気がついたら陳は傷病兵の収容所にいました。
李芙蓉と間違えて看護婦の手を握り、「人違いです。あんた、気がどうかしてるんです」と邪険にされてしまいます。
敵の鉄砲の音がまた近づいてきます。天幕がびりびり震えます。
「また退却だとよ!すぐに蘇州河を越してその対岸に引き移れっていう命令だ!」という誰かの声で、この物語は終わります――。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
実はこの「敗走千里」には続編があります。
その名もずばり「続敗走千里」(そのまんまや!(^_^;)。
「敗走千里」購入時、古書店の方に「『続』もありますがどうしますか?」と言われ、初めてその存在を知りました。
その時は購入を見合わせたのですが、「敗走千里」を読了した今、購入しようかしまいか迷っているところです。
では最後に、全体的な私の感想を短く。
とにかく陳子明の強運には驚きます。日本軍とは何度も戦闘になるし、督戦隊にも攻撃されるし、仲間は次々に死んでいくし、上官同士の諍いにも巻き込まれるし、そりゃもう大変。よく生き残れたものです。
[7] << [9] >>
comments (5)
trackbacks (0)
<< 国会開会式で陛下の威厳・野田幹事長が宮中の一部と結託・ご譲位問題は中国の大チャンス…青山繁晴「虎ノ門ニュース」
対馬仏像韓国地裁判決で前住職「異次元の世界」「時空を超えた論理」「永遠に分かり合えない」 >>
[0] [top]