映画「この世界の片隅に」が追求したのはイデオロギーよりリアリティー

2016.12.09 Friday 18:39
くっくり



 それでも、最後には希望が示されています。

 原作もそうでしたが、映画も押しつけがましさが全くありません。

 普通の(?)反戦映画であれば、「戦争は悲惨だ」「戦争は二度としてはならない」という決まり切った感想しか出てこないでしょうが、この作品にはそれは当てはまりません。

 見た人それぞれ抱く感想は違ってくると思います。
 先入観にとらわれず、自分の頭で判断したり、自分の感性で受け止めることができるから。


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 私は映画館で映画を観るということをあまりしません。
 「この世界の片隅に」も、映画館では観ないだろうと思っていました。
 近隣の映画館では当初、上映予定がなかったからです。

 ところが、たまたま「この世界の片隅に」公式サイトから劇場情報を見てみたら、12月3日(土)から急きょ上映が始まるとのこと。
 知ったのは前日、金曜の夜でした。

 12月に入るとクリスマス明けまで、私の仕事(印刷関係)は非常に忙しくなります。
 「行くならもう今週末しかない!」と決意しました。

 実は私は12月初め、歯根端切除術という施術を受けていました。
 歯の根っこにできた膿を、歯茎を切開して取り除く、いわば外科手術です。
 施術自体も憂鬱ですが、術後の経過が良くない場合、歯を失ってしまう可能性もあります。

 そういうわけで、施術を受けることが決まった日から、私は「やさぐれ」ていました。
 見かねた夫が、「施術が終わったら、どっか好きな所に連れてってあげるから」と言ってくれていました。

 それを思い出して、私は「映画に行きたい!」と夫に直訴しました。
 どんな映画なのかは、翌日劇場に行くまで伏せていました。

 夫もあえて尋ねてきませんでした。
 夫としては、「好きな所に(どこでも無条件に)連れてってあげる」という気構えでいたみたいです。
 いつもの夫だったら、「え?アニメ?興味ないわ。一人で行ってきたら」と絶対断られていたはず(^_^;

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