日米安保条約適用外になっても北方領土返還を優先!? 青山繁晴「虎ノ門ニュース」

2016.10.31 Monday 17:03
くっくり



 ある意味、そこが「ずるシャモ」で、プーチンさんはロシア経済が悪い振りをしてる。
 発展途上国なら別だが、普通、一国のリーダーが自分の国の経済を悪いって言わない。
 どうも悪い振りをしてて、ロシア経済悪いから日本がチャンスだってのめり込むじゃないですか。

 特にエリツィン大統領と橋本龍太郎総理の時代に、(川奈首脳会談で)エリツィンさんは非公式に四島返すって言ったことがある。
 その時に、こないだ亡くなりましたが丹波實さんっていうスーツが似合うスレンダーな外交官がいて、僕とは考え色々違ったけれども、穏やかな紳士に見えたその人が、亡くなる前にNHKのテレビカメラの前で、「あの時、エリツィンさんにしがみついて止めさせた人を、ぶっ殺してやろうと思った」と。
 日本の外交官にもああいう国士がいらっしゃるんだなと。

 エリツィン大統領が橋本龍太郎という人に、じゃあ四島返しますと言った瞬間があるぐらい、経済が悪かった。
 で、その川奈の記憶っていうのは、安倍総理も、野党時代からむちゃくちゃ勉強されたので、日ソ・日ロの交渉史というのは本当によく頭に入ってる。

 予算委員会で、僕それをけっこう感心して聞いてるんですよ。
 日ソ・日ロ問題の専門の学者並み。
 あのややこしい経緯がよく頭に入ってる。

 だから安倍さんとしてはよけいに川奈の時に、つまりロシア経済悪かった時に四島が返ってきそうだったと。
 丹波さんは、「北方四島が日本に一番近づいた時期でございました」と言われてて、それが非常に言い得て妙な表現。

 プーチンさんとしては、ロシア経済が悪い悪いと言ってたら、川奈のもうちょっとで成功しそうだった記憶が日本はあるから引っかかる、それをロシアがずっと待ってるというニュース。

 これ期限云々の話じゃなくて、解説後ろにちょこっと付けるんだったら、経済協力というプーチン大統領の本音が出ましたと書けば、みんなが、ああそういう意味なのかと分かるわけです。

 したがって、日ロの交渉というのは12月15日に向けて、安倍政権の命運を左右するだけじゃなくて、日本が国家たり得るのかというところまで含めての、大問題になってて。

 そしてアメリカから見たら、実はアメリカの軍の人から僕に電話があって、ちょっと別件もあったんですけど、彼が言ってたのは、ちょっとずるいんじゃないかと。

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