尖閣周辺の中国船の狙い&“ご譲位”が外国勢力に使われる可能性!? 青山繁晴「虎ノ門ニュース」

2016.08.11 Thursday 16:38
くっくり



 今回裁定を下した常設仲裁裁判所が、要するに南シナ海について、中国の主張は全部ダメだと言った。
 でも同時に、フィリピンやベトナムの話が認められたわけでもないので、結局、今までの世界の警察官のアメリカが南シナ海で今後も影響力を発揮しなきゃいけないという情勢に実はなっている。

 ベトナムは今アメリカと仲良くしてるから、アメリカの保護のもとにロケットを配備したりしようとしてる。
 じゃあ東シナ海でも、日本のためにではなくてアメリカのために、アメリカの権威をもう一度取り戻すためにも、南シナ海のこととも関連して動かなきゃいけなかったということ。

 だからこれ全部見事につながってる話で、ひとつのこと見るんじゃなくてこうやって絡まってるってことを見なきゃいけない。
 と同時に、もうひとつできれば考えていただきたいのは、ほぐすだけでは、バラバラにして分かりましたねっていう話。
 因数分解するだけではダメで、方程式は解を求めるためにあるんで、ひとつの解を考えなきゃいけなくて、これだけあると分かった上で、じゃあ一番大きなものは何なのか。それが肝心要。

 リオのオリンピックと重なってるのは偶然じゃない。
 2020年の東京オリンピックは目の前。1964年の東京オリンピックはどうだったか。
 日本は清潔なオリンピックってものを打ち出した。日本が独立を回復してたった12年。アジアで初めてのオリンピックだった。

 その真っ最中に中国がやったのが核実験。歴史はまさしくくり返すから僕たちは近現代史を勉強しなきゃいけない。
 リオ五輪の真っ最中に中国が尖閣で動いてるのは偶然ではなくて、中国が反芻して、したたかに同じことをやってる。
 と同時に、実は4年後の東京五輪で、同じことがおそらく起きる。4年後も睨んで中国は動き出してる。

 リオ五輪で始めたことを東京五輪の時に完成させるのがバレバレなのに、メディアが何も言わない。政治家もほとんど、いま国会やってないせいもあるが出てこないというのは、いかに問題意識がまだ低くて、一般国民の方が高い。
 リオ五輪、陛下のご発言にも関心が深いが、尖閣が一番問題じゃないかっていう声が、僕のところにいっぱい来てるというのは、決して慌ててはいけないけれども、しかし問題意識を一番掴んでる。

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