文革で食べられた人の家族と食べた隣人が今も同じ町に…福島香織さんの解説

2016.05.23 Monday 02:02
くっくり


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 多くのメディアが文革についてクローズアップして報道している。
 50周年ということだけでなく、中国で、現在進行形で今、文革のようなことが起きるんじゃないかと、懸念しているからではないか。

 AFP(フランスの通信社)が珍しく、文革の頃に、中国南部の広西チワン族自治区で多発した、いわゆる「食人宴席」(食人事件)について取り上げている。

文革50年、語られぬ「人肉宴席」 中国 (2016年5月13日 16時9分 AFPBB News)魚拓

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[矢印の場所が広西チワン族自治区]

 あまりにも残虐な話なので、新聞などでは滅多に取り上げられることはなかった。

 が、AFPの記者は、現地の武宣県に行き、当時その調査をした当局側の人にも接触している。

 当時の報告書はまとまってはいるが、草案のままで封印されている。
 その未公開の草案を確認し、何が書かれているかを紹介している。

※AFP記者が確認した報告書草案には「首切りや殴打、生き埋め、石打ち、水責め、釜ゆで、集団虐殺、内臓の抜き出し、心臓や肝臓、性器の切り取り、肉のそぎ落とし、ダイナマイトでの爆破など、あらゆる方法が使われた」とあったそうです。詳細は、AFPの元記事をご覧下さい。

 あまりにもおぞましいので、なかなか誰も書かない話。
 が、これは知っておいた方がいいので取り上げた。

 文革の中で「食人」が起きたのは広西チワン族自治区だけではない。
 陝西省、河南省、河北省などでも起きたという報告がある。

 これを公にしたのは、いまアメリカに亡命している鄭義さん。
 文革時代の「食人」の取材を緻密に行った。

 その記録の一部が、日本でも出版された。
 「食人宴席」という本。現在絶版。
 中国では発禁処分。

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