『空母いぶき』はリアル! 元防衛大臣・元海将らが解説
2016.01.23 Saturday 02:50
くっくり
Amazonのレビューを見ても、「リアルだ」という感想がいくつも寄せられています。
が、実際どこまで現実に即した内容になっているのかな?と思っていたところ、『正論』2016年2月号image[]に、元防衛大臣の小野寺五典衆院議員、元海将の伊藤俊幸さん、評論家で拓殖大学客員教授の潮匡人さんのお三方による、この漫画をテーマにした鼎談が掲載されていました。
小野寺さんは、まず、「あまりにリアルで驚いた」と述べています。
彼が防衛大臣の時、実際に尖閣をめぐって中国と緊迫した場面があったからです。
海上自衛隊の護衛艦が射撃用のレーダーで照射されるなど、さまざまな威嚇行為があったのを、皆さんも覚えているでしょう。
伊藤俊幸さんも、船の中での群司令(艦隊司令官)を中心としたやり取りなどは、「よく現場をご存知なんだな」「自衛隊にかなりの協力者がいるのだろうな(笑)」という印象を持ったそうです。
そして、「我が国が置かれた安全保障環境の厳しさや防衛問題を知るきっかけとして、ぜひとも多くの方に読んでいただきたい」と。
ただ、やはりフィクションなので、伊藤さんから見て「これは絶対ないよな」という描写や展開もあったそうです。
たとえば、この作品では、中国軍が与那国島と多良間島を占領します。
中国も日本の領土と認識している両島を取った段階で「防衛出動」に行くべきところを、作品中では、まず「海上警備行動」で対処しています。
2巻の最後で、ようやく防衛出動下令となります。
潮さんによれば、「さすがに現実的に考えても少し遅い。ただ、読者を引きつけるためにはやむをえなかったのでしょう。いきなり防衛出動では、海警行動の場面や、最初の工作員らしき中国人が尖閣に上陸したという、武力攻撃の手前のいわゆるグレーゾーン事態についての対応が描けませんから」。
もっとも、作品中では「中国の一部の反乱分子かもしれない」というセリフも総理からあって、「それで防衛出動の下令がずるずると遅れたというところは、多少のリアリティーはあると思いました」と潮さん。
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