「最近朝鮮事情」衆議院議員が見た20世紀初頭の朝鮮(2)終

2015.08.22 Saturday 02:25
くっくり


 2001年末に韓国を代表する声楽家の?秀美(チョ・スミ)が参加した「明成皇后」のサウンドトラックが発売されると、ブームは最高潮に達し、閔妃=国母というイメージが、韓国人の中で完全に定着しました。

 が、これらミュージカルやドラマで描かれている閔妃像は史実から乖離したものであり、韓国の大学教授(明知大学の洪順敏副教授)ですら、「歴史研究が十分でない状況で芸術作品化され、過度に美化されている面も否めない」と認めています(てか、このコメントを朝日新聞がそのまま載せてることにもびっくりですが)。

 なお、上の朝日新聞の記事では、閔妃殺害には日本のみが関与したかのごとく書かれていますが、実際にはこれは日本と韓国(当時の李氏朝鮮)が合作で行ったものです。

 閔妃を排除しようという動きはそもそも朝鮮の改革派や、閔妃の政敵であった義父・大院君にもあり、したがって殺害実行犯の中には朝鮮人もいました。

 閔妃殺害事件に関しては、韓国のみならず、日本のメディアも全てを日本のせいにする傾向があります。
 大院君の「大」の字も出さず、朝鮮人の実行犯にも触れません(事件直後に朝鮮政府は実行犯として朝鮮人3人を裁判の後処刑している)。

 特に09年の「報ステ」の特集は、完全に韓国側の立場に立っていました。
 それもそのはず、この特集は、韓国人の鄭秀雄監督が2005年に制作したドキュメンタリー『110年ぶりの追跡 明成皇后殺害事件』を基に作られていたのです。

 閔妃は「国を守ろうとロシアに接近した」という扱いで、古舘キャスターは「この事件が反日感情の原点にあると言われている」とまで言いました。
 さっきも書きましたが、韓国で閔妃が国母として美化されるようになったのは、ごく最近です。

 閔妃びいきだったイギリス人イザベラ・バード(1831-1904)ですら、「朝鮮紀行〜英国婦人の見た李朝末期」image[]の中で、閔妃が「節操を欠いた行為(浪費)をくり返している」こと、「政府要職のほぼ全てに自分の一族を就けてしまった」こと、大院君派など敵対勢力や改革派勢力に対する粛清、処刑、暗殺といった「非人道的な性質」を批判しています。

[7] << [9] >>
comments (3)
trackbacks (0)


<< 靖国神社はどうあるべきか? 青山繁晴「インサイト・コラム」
ハワイにはあの戦争と日本への知られざる認識があった! DHCシアター「終戦の日と日本人」より >>
[0] [top]


[Serene Bach 2.04R]