2015.08.15 Saturday 04:01
くっくり
Q(東京新聞(幹事社)の関口記者):総理は、2009年、月刊誌の対談で、村山談話について「政権が変わるたびに、その継承を迫られるようになるまさに踏み絵です。村山さんの個人的な歴史観にいつまでも日本が縛られることはない」と述べておられます。これらの発言と、今回の談話の整合性について分かりやすく説明してください。
A:村山談話につきましては、これまでも全体として引き継ぐと繰り返し、申し上げてきたとおりであります。同時に、私は、政治は歴史に対し謙虚であるべきであるとも申し上げてきました。その信念の下、今回の談話の作成にあたっては、「21世紀構想懇談会」を開き、学者、歴史家をはじめ、有識者の皆さんにお集まりをいただき、20世紀の世界と日本の歩みをどう捉えるか、大きく世界と時代を超えて俯瞰(ふかん)しながらご議論をいただきました。
視座や考え方が異なる有識者の皆さんが、最終的に一定の認識を共有できました。私は、この「21世紀構想懇談会」の報告書を歴史の声として受け止めたいと思います。そして、その報告書の上に立って、先の大戦への道のり、20世紀という時代を振り返りながら、その教訓を胸に刻んで、日本がどのような国を作り上げていくべきか、戦後70年の大きな節目にあたって、談話として取りまとめたものであります。
そのうえで、これからも果たして聞き漏らした声があるのではないか、ほかにもあるのではないかと、常に謙虚に歴史の声に耳を傾け、未来への知恵を学んでいく、そうした姿勢を持ち続けていきたいと考えています。
Q(産経新聞の阿比留瑠比記者):今回の談話には「未来の子どもたちに謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません」とある一方で、「世代を超えて過去の歴史に真正面から向き合わなければなりません」と書かれています。ドイツのワイツゼッカー大統領の有名な演説の「歴史から目をそらさないという一方で、みずからが手を下してはいない行為について、みずからの罪を告白することはできない」と述べたのに通じるものがあると思うのですが、総理の考えをお聞かせください。
A:戦後から70年が経過しました。あの戦争には、何ら関わりのない、私たちの子や孫、その先の世代、未来の子どもたちが、謝罪を続けなければいけないような状況そうした宿命を背負わせてはならない。これは、今を生きる私たちの世代の責任であると考えました。その思いを、談話の中にも盛り込んだところであります。
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