「最近朝鮮事情」衆議院議員が見た20世紀初頭の朝鮮(1)

2015.07.27 Monday 01:19
くっくり



 今回はこの「最近朝鮮事情」から、当時の朝鮮の特色がよく表れていると思われる箇所を、ごく一部ですが書き起こします。

 一部とはいえかなり長文になりましたので、2回に分けて紹介します。
 今日はその1回め。


※旧字体は新字体に、歴史的仮名遣いは現代仮名遣いに直しています。
※同じ意味を持つ別の漢字が混在していますが、原文通りです(例:「謂う」「言う」「云う」)。
※以下の画像はイメージで本書とは直接関係ありません。掲載に問題がある場合はお申し出ください。対応させていただきます。

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<朝鮮の川>

●朝鮮ではまだ治水という考えが無いらしい。全国一帯に川は多いが、今ある川でも大水が出ればどう変わるか分からない。少し手を入れれば水流れが定まって、この辺り立派な土地が出来る、安心して稲や麦を作ることが出来ようと思う所でも、一向平気に打っちゃってある。朝鮮に川無しと申しても止むを得んでは無いか。

●だから大水が出ない年は穀類なども良く出来て豊年を祝うことが出来るが、一度大水に逢うと流域一帯に河水に浸され、作物は大いに害されて仕舞う。そこで朝鮮には三豊一凶とかいう諺がある位で、三年に一度は大水で荒れるものと観念して居る。情け無い話で、天からの立派な恵みを人の手行き届かずの為に沢山失うて居るのである。

●どうか朝鮮百年の経営を思えば姑息の考えをせずに、先ずこの川を作り川を固めて、川流れを完全にし、運輸の便利を十分にし、そして近傍一帯作物の善く出来る土地々々を安心して作ることの出来るよう、なおこれに手を入れ物をかけて十分の財産に仕立てることが出来るようにしたいものと思う。

●であるから、朝鮮の内地を開くのは植林とこの河川修築が第一の急務ではあるまいかと思う。

image[150726-04kawa1903.jpg]
[1903年 Herbert G. Ponting撮影 ソウル龍山漢江渡し場]


<朝鮮の山>

●山高きが故に貴(たっと)からずで、朝鮮の山という山は殆ど禿山であるから、朝鮮に山無しと言うても差し支えなかろう。

●これは朝鮮の山には虎が多かったから、為に人の安寧を害するのみか、山などに往(ゆ)くことが出来ないので、止む無く山の木を伐(き)り平らげて悉(ことごと)く、虎を打ち倒し、以て虎の害を除いたのである。それで山々が悉く禿げて居るのであるという説もある。

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